文:八代俊二、オートバイ編集部/写真:柴田直行 /取材協力:モトコルセ、スティーブモーターサイクルサプライ
ビモータ「テージH2」ライディングポジション
シート高:840mm
ライダーの身長・体重:167cm・70kg

ハンドルが低く幅も広いが、シートとのスパンが短いので上半身の窮屈感は少ない。スクリーンは高くないがカウルの幅が広いので防風効果は高く、大きく突き出たウイングは走り出すと案外気にならなかった。
ビモータ「テージH2」各部装備・ディテール解説

独創的なメカをむき出しにしたフォルムは、得も言われぬ迫力と他のバイクにはない孤高の存在感がある。ビモータとカワサキの業務提携第一弾として登場。ボディカラーはこのトリコロールとカーボンの2色。テージのシャシーとH2のスーパーチャージャー付きエンジンの融合は、これ以上ない独創のマシンを生み出した。

エンジンを強度部材の一部として、前後にスイングアームを直接マウントするという独創的な構造のシャシー。

ニンジャH2譲りのスーパーチャージャー付きエンジンは最高出力231PSを発揮。

テージシリーズのアイデンティティでもあるユニークなステアリング機構。ブレーキング時のノーズダイブによるステアリング特性の変化を抑えられるメリットがある。

極太のスイングアームは左右が削り出しのCNCビレットパーツ、中央部はCFRPという複合素材で構成されている。

左右非対称のアルミ製スイングアームは剛性の高そうなデザイン。装着タイヤはニンジャH2の標準装着タイヤと同じBSのRS11。

2本並んだショックユニットはオーリンズ製。左がフロントスイングアーム用、右がリアのスイングアーム用だ。

大きく左右に張り出したウイングレットはカーボン製。ヘッドライトユニットはニンジャH2のものを装備。

ニンジャH2と同タイプのメーターは、IMUからの情報でバンク角もTFTモニターに表示できる多機能タイプ。

クイックシフターは標準装備。ステップはエキセントリックカムを回せば高さを調整できる構造になっている。

シートクッションはやや薄めの印象。このテージH2はモノポスト(1人乗り)で、タンデムステップは装備していない。

LEDテールランプはニンジャH2のものを流用。リアフェンダーはスイングアームマウントされている。
ビモータ「テージH2」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2074mm×770mm×1155mm |
ホイールベース | 1455mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 840mm |
車両重量 | 207kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 998cc |
ボア×ストローク | 76.0× 55.0mm |
圧縮比 | 8.5 |
最高出力 | 170kW(231PS)/11500rpm 178kW(242PS)/11500rpm(ラムエア加圧時) |
最大トルク | 141N・m(14.4kgf・m)/11000rpm |
燃料タンク容量 | 17L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 21.3° |
トレール量 | 117mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70 ZR17・200/55 ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | デュアルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 886万8000円(消費税10%込) |
文:八代俊二、オートバイ編集部/写真:柴田直行 /取材協力:モトコルセ、スティーブモーターサイクルサプライ