読者投票によってその年の人気ナンバーワン現行車を決める「ジャパン・バイク・オブ・ザ・イヤー」。2021年の投票を8月10日まで受け付けております! 今回お気に入りの3台を紹介するのは、月刊『オートバイ』のテスターを30年務めている太田安治さん。 排気量を問わずあらゆるバイクに乗っている男は何を選ぶのか!?

太田安治が選ぶ2021年のバイク、ベスト3!

10年後も色褪せない存在感のハヤブサが本命!

48年間に延べ5000台のオートバイに乗ってきたけれど、自分でも不思議なくらいメーカーやジャンル、排気量に対するこだわりがない。

しかも面倒くさがりなので頻繁に乗り換える気にもならない。なので40代からは長く乗っても性能的な不満を感じないこと、乗り味やデザインに飽きないこと、ある程度は自分で整備できることが僕のバイク選びの条件。実際、現在所有しているニンジャ1000も新車から9年間乗り続けている。

だから、「10年後も色褪せない存在感」という視点で選んだのがハヤブサ。300km/hリミッターの義務化で「世界最速」を競う意味はほぼなくなったけど、数日間借りて乗り回してみたらSS系とはまったく違う魔法の絨毯的な走行フィーリングや、しっかりコストと手間を掛けた作り込みに改めて感心した。

画像: ▲SUZUKI Hayabusa

▲SUZUKI Hayabusa

世界的なガソリンエンジンからEVへの流れ、ライダーの価値観や志向の変化、コンプライアンスの強化を考えると、今後こうしたコンセプトのオートバイが出てくる可能性は少ない。

個人的にはこれが最後のハヤブサになると感じている。ビジネス的には決しておいしくないマーケットにも関わらず、新型を企画、開発、完成させたスズキのスタッフにも敬意を込めて本命とします。

2台目はすごく迷った。二度と登場しないと言われてきた250ccの4気筒エンジンを現代の技術で作り上げた「Ninja ZX-25R」、スーパーチャージャーの威力を街乗りでも味わえる「Z H2 SE」、スーパーバイクレーサーに極めて近い乗り味の「CBR1000RR-R」……。

だけどシルバーライダーの域に達した? 僕が日常的に乗るなら、速さやエキサイティングさよりもゆったり流して走っているときの快適さと味わいが重要。となると峠道も普通に走れ、足着きが良く、エンジンの存在を濃く感じられるレブル1100が魅力的。ただしDCT仕様は好みじゃないから、マニュアルミッション仕様を推します。

画像: ▲Honda Rebel1100(写真はDCT)

▲Honda Rebel1100(写真はDCT)

3台目は「CRF250L」と悩んだ結果、SR400。決して好みのタイプではないけれど、初代登場から43年経っても愛され続けていることにはそれなりの理由があるはず。

自分で所有すればそれが理解できると思う。走るよりも磨いて眺めるシルバー(笑)な楽しみ方も似合うしね。

僕が選んだ上記3台が10年後の中古車市場でどうなっているのか、10年後の自分の姿と重ね合わせて考えるのもオツなもんです。

画像: ▲YAMAHA SR400

▲YAMAHA SR400

※この記事は月刊『オートバイ』2021年7月号の特集から一部抜粋し、再構成して掲載しています。当特集のスタッフ まとめ:オートバイ編集部/写真:赤松 孝、松川 忍、南 孝幸、森 浩輔

This article is a sponsored article by
''.