文:山口銀次郎、小松信夫/写真:松川忍
BMW「R18クラシック」各部装備・ディテール解説
エンジン
巨大な空油冷フラットツインエンジンは排気量1801cc。最高出力67kW(91PS)を4750回転、158Nmという最大トルクを3000回転で発揮。低回転からの溢れるようなパワーで、374kgというR18クラシックの巨体を苦もなく走らせる。
撮影車両は「ファースト・エディション」であるため、シリンダーヘッドカバー、クランクケースカバーがクローム仕上げとなっている。
ミッション・バックギア
左右に大きく張り出したフラットツインエンジンのシリンダーヘッド後方には、クルーザーらしくフットボードが設けられている。ミッションは1ダウン5アップの6速リターンに加え、手動でシフトする電動バックギアを備える。
フロント 足まわり
スタンダードなR18では19インチだったフロントホイール径は、R18クラシックでは16インチが採用され、合わせてタイヤサイズも120/70から130/90へとよりワイドに変更された。その結果、クラシカルなスタイリングはより重厚なイメージを感じられるようになり、安定感の高い走りももたらされた。
スクリーン
防風性能抜群な大型スクリーンを装備することで長距離・長時間のツーリングであっても快適にライディングすることが可能となった。このスクリーンは簡単に取り外すこともできるような構造になっている。またメインのLEDヘッドライトに加えて、R18クラシックでは左右にLEDのドライビングランプも追加されている。
ハンドル
ビッグクルーザーらしくゆったりとリラックスしてライディングできる形状のワイドハンドルはシリーズ共通。
メーター
メーターはオーソドックスな円形のアナログスピードメーター。盤面下部には様々な情報を表示できる小型の多機能液晶パネルも装備。速度表示の内側、BMWマークの周辺に各種のインジケーターが集中して配置されるなど、現代的な装備を上手く取り込んでいる。
シート
標準状態のR18ではスタイリッシュなシングルシートが装着されているが、ツーリング適性を高めたR18クラシックでは、タンデムでも快適な余裕のあるサイズのダブルシートを標準装備。タンデムシートは外すこともできるようになっている。
サドルバッグ
ツーリング時にスマートに荷物を収納するために、上質な造りのサドルバッグもタンデムシートの左右に標準装備されている。その装着を可能にするために、マフラーの形状がR18から変更された。
上級モデル「ファースト・エディション」
通常モデルのR18クラシックに加えて、「ファースト・エディション」も設定されている。このモデルは2本の白いピンストライプの入れられた燃料タンクをはじめ、各部のパーツを上質なクロームパーツに置き換えて、BMWの伝統を感じさせる雰囲気に仕上げられている。
BMW「R18クラシック」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2465×964×1397mm |
ホイールベース | 1725mm |
シート高 | 690mm |
車両重量 | 374kg |
エンジン形式 | 空油冷4スト水平対向2気筒 |
総排気量 | 1801cc |
ボア×ストローク | 107.1×100mm |
圧縮比 | 9.6 |
最高出力 | 67kW(91PS)/4750rpm |
最大トルク | 158N・m(16.1kgm)/3000rpm |
燃料タンク容量 | 16L |
変速機形式 | 6速リターン |
ステアリングヘッド角度 | 57.3° |
トレール量 | 150mm |
タイヤサイズ(前・後) | 130/90 B16・180/65 B16 |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 277万8000円(消費税10%込) ファースト・エディションは326万2000円 |
文:山口銀次郎、小松信夫/写真:松川忍