ドゥカティ「パニガーレV2 ベイリス1stチャンピオンシップ20周年記念モデル」の特徴
ドゥカティ最高峰のスーパースポーツである「パニガーレ」シリーズは、スーパーバイクレースでも活躍する最新技術を結集した「パニガーレV4」と並んで、長い伝統と多くの栄光に彩られたV2エンジンを搭載する「パニガーレV2」もラインナップされている。
そして7月22日、「パニガーレV2」をベースにした新たなスペシャルモデルとして、「パニガーレV2 ベイリス1stチャンピオンシップ20周年記念モデル」が発表された。
このスペシャルな「パニガーレV2」は、2000年代初頭のWSBK・スーパーバイク世界選手権においてドゥカティ製マシンで通算52勝を挙げ、チャンピオンを2001年、2006年、2008年の3度獲得して見せたオーストラリア人ライダー、トロイ・ベイリスが、初のWSBKタイトルを獲得して20周年を迎えたことを記念し、その偉業を称えるために製作されたもの。
車名はベイリス自身によって命名されたものだという。
ドゥカティ・レッドにホワイトとグリーンを組み合わせたカラーリングに、ベイリスを象徴するゼッケン・21とシェルのロゴマークを組みわせたグライフィックは、初タイトルを獲得した2001年シーズンに駆っていたマシンのドゥカティ996Rを想わせる仕上がり。
燃料タンクにはベイリスのサインが入り、削り出しアルミニウム製のステアリングヘッドには、モデル名とシリアルナンバーも刻印。
レッドのダブル・ステッチが施され「21」も入ったシート、カーボン/チタン製サイレンサーカバーなど、特別な1台にふさわしい仕上がりをみせる。
最高出力155psを発揮するパワフルな955ccスーパークアドロV2エンジン、パニガーレV4譲りの軽量で剛性の高いアルミモノコックフレーム、多彩な機能を統合した最新の電子制御デバイスなど、定評の高いスポーティな走りをもたらす基本的なメカニズムはスタンダードな「パニガーレV2」と共通。
しかしこの記念モデルでは、サーキット走行のパフォーマンスをさらに高めるためにサスペンションをグレードアップ、高精度で動作性に優れるオーリンズ製のNX30フロントフォークとTTX36リアショックアブソーバーを装着。さらにリチウムイオン・バッテリーの採用などによる軽量化、よりシャープで正確なハンドリングを実現した。
この「パニガーレV2 ベイリス1stチャンピオンシップ20周年記念モデル」、ヨーロッパなどでは2021年9月末に発売。日本での発売は12月が予定されている。税込価格は265万円。
ドゥカティ「パニガーレV2 ベイリス1stチャンピオンシップ20周年記念モデル」の主なスペック
全長×全幅×全高 | NA×NA×NAmm |
ホイールベース | 1438mm |
シート高 | 835mm |
車両重量 | 197kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒 |
総排気量 | 955cc |
ボア×ストローク | 100×60.8mm |
圧縮比 | 12.5 |
最高出力 | 155PS/10750rpm |
最大トルク | 10.6kgf・m/9000rpm |
燃料タンク容量 | 17L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24° |
トレール | 99mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17・180/60ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | φ320mmダブルディスク・φ245mmディスク |
まとめ:小松信夫