文:濱矢文夫、小松信夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行/モデル:葉月美優
スズキ「Vストローム650XT ABS」各部装備・ディテール解説
フェイスデザイン
往年のDR-BIGを想わせる印象的なフロントマスク。大きなウインドスクリーンはライダーの上半身への風の巻き込みの低減など、ライダーに当たる風を減少させて快適性をアップ。スクリーンを固定しているボルトで、高さを上下3段階に変えて効果を調整できるようになっている。
エンジン
645cc、DOHC4バルブのツインプラグヘッドを備えるVツインエンジン。低回転からトルクフルで扱いやすく、高回転では伸びやかなフィーリングを味わえる。さらに環境性能や燃費にも優れてるという、アドベンチャーツアラー向けの洗練されたオールラウンドな味付けだ。
マフラー・リア 足まわり
ダウンマフラーとして低重心化とマスの集中化を達成した排気系。縦長断面のサイレンサーには排気ガスを浄化するキャタライザーを2つ内蔵している。リアのディスクブレーキはΦ260mmローターを使用。
フロント 足まわり
フロントフォークはインナーチューブ径Φ43mmの正立タイプ。ホイール径はフロント19インチ、リヤ17インチで、XTはチューブレスのワイヤースポークを採用。フロントブレーキキャリパーはピンスライド式2ピストンキャリパーで、Φ310mmフローティングローターを組み合わせる。
スイングアーム・リアサスペンション
リアサスペンションは路面追従性の高いリンク式モノショックを採用していて、高い剛性感を備えながらスムーズな作動フィーリングを実現している。伸び側ダンパーは無段階調整が可能。
リアサスペンション(油圧式プリロードアジャスター)
リアサスペンションには、タンデム時や重たい荷物の積載時など、セッティングが必要な場合に使用する油圧式プリロードアジャスターも装備。簡単に操作できるプリロード調整ノブは、車体右側のタンデムステップ付近に設けられている。
ハンドル
ワイドなハンドルバーなど、オフロード車的な造りのコックピット周り。アップライトなポジション設定と合わせ、リラックスして快適なライディングをすることが可能だ。
メーター
メーターパネルは、12000rpmスケールのアナログタコメーターの右側に多機能液晶パネルを組み合わせ、多彩な情報を分かりやすく表示する。左下には、スマートフォンやナビなど、さまざまな機器への給電に使える標準装備の12V・DCソケット装備。
燃料タンク
容量20Lという燃料タンクと優れた燃費性能が相まって、ツアラーには不可欠の長い航続距離を実現。大容量を確保しながらもスリムな形状とされ、さらにサイドカバーの形状も工夫することで足着きも良好。
シート
十分な面積を確保した座面は、長距離ライディングも快適にこなせる機能的デザインのシート。シート高835mm、前方はスリムな形状とすることで良好な足つき性を確保。パッセンジャー側も十分に広く、長時間のタンデムでも快適性は高い。
テールまわり
テールランプは被視認性に優れ、耐久性も高いLEDを光源に使用している。ウインカーは一般的な電球を使用。
スズキ「Vストローム650XT ABS」主なスペックと価格
全長×全幅×全高 | 2275×910×1405mm |
ホイールベース | 1560mm |
シート高 | 835mm |
車両重量 | 215kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒 |
総排気量 | 645cc |
ボア×ストローク | 81.0×62.6mm |
圧縮比 | 11.2 |
最高出力 | 51kW(69PS)/8800rpm |
最大トルク | 61N・m(6.2kgf・m)/6500rpm |
燃料タンク容量 | 20L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 26° |
トレール | 110mm |
タイヤサイズ(前・後) | 110/80R19 M/C 59V・150/70R17 M/C 69V |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・ディスク |
メーカー希望小売価格 | 96万8000円(消費税10%込) |
文:濱矢文夫、小松信夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行/モデル:葉月美優