カワサキが新体制で始動
これまで国内外の多くのライダーや二輪関連メディアなどから、個性的なオートバイメーカー「カワサキ」として親しまれきた「川崎重工業モーターサイクル&エンジンカンパニー」が、2021年10月1日から新会社「カワサキモータース株式会社」へと生まれ変わった。
すでに今年3月31日付で「川崎重工業」から公表されていた「当社モーターサイクル&エンジン事業の会社分割(簡易分割)による当社子会社への承継に係る吸収分割契約の締結に関するお知らせ」で明らかにされていた通りに、会社分割が予定通り完了したということになる。
1878年、創業者の川崎正蔵によって「川崎築地造船所」として産声を上げ、さまざまな事業を展開しながら1939年に「川崎重工業株式会社」に改称。二輪事業は、1958年にグループ会社である川崎航空機が「メイハツ」ブランドでエンジン生産を手がけたのがはじまりだ。
1960年には大型二輪車の老舗メーカーであった目黒製作所と提携することで、両社の技術を融合させてWシリーズ、Zシリーズなどを生み出し本格的に海外に進出。大排気量車を得意とするメーカーとして世界的な地位を固めていった。近年は「川崎重工業」の社内カンパニー「モーターサイクル&エンジンカンパニー」として二輪車やATV、汎用エンジンなどの開発・生産を手がけてきたのはご存知の通り。
今回の新会社への移行は、環境問題の重要課題「カーボンニュートラル(脱炭素)」の実現のための技術開発や、自動運転の実用化に向けた急激な動きなど、大変革の時代を迎えている状況の中で、長年培ってきた革新的な技術やマーケティングを活かし、全てのカワサキに関わる人々のよろこびと幸せのための “Good Times Company”の実現を目指し、あらゆる可能性へと挑戦していくためのもの。伊藤 浩社長執行役員・最高経営責任者のもと、未来に向けた新体制での二輪車事業のスタートだ。
まとめ:小松信夫