スズキ「GSX-R1000R ファントム」の特徴
ヨシムラ製サイレンサーも標準装着
現行モデルの「GSX-R1000R」は、MotoGPマシン「GSX-RR」譲りの可変バルブタイミング機構を備える最高出力202PSという強力なエンジンや、最新の高精度な電子制御デバイス群を装備するなど、最新スペックを備えるスーパースポーツ。
近年は2019-2020シーズンのEWC・世界耐久選手権でSERTチームによりチャンピオンに輝き、2021シーズンも連覇を目指してヨシムラSERTとしてEWCに参戦。第1戦のル・マン24時間、第3戦のボルドール24時間という2つの24時間レースを制するなど大活躍。サーキットでの走りを追求したGSX-Rの名に恥じない、優れたポテンシャルを発揮している。
そんな「GSX-R1000R」をベースに登場した「GSX-R1000Rファントム」は、2006年にイギリスで販売され人気を集めた「GSX-R1000 K6 ファントム」の再来としてイギリスでは注目されている。その新たな「GSX-R1000Rファントム」の外見上の特徴は、ステルスブラックのボディカラーにマットブラックのグラフィックを組み合わせたクールなデザインの専用カラー。
加えてゴールド仕上げの前後ホイールを装着、合わせてショーワ製の高精度なBFFフロントフォークのアウターチューブもゴールドとして、ダークなボディカラーを際立たせている。
排気系には、カーボンエンドキャップの独特な形状や、カーボン製ヒートガードなどの高品質な造りが印象的な、ヨシムラ製のR11サイレンサーをノーマルサイレンサーに代えて標準装着。「GSX-R1000 K6 ファントム」も、やはりヨシムラ製マフラーを装着していた。
さらにコンパクトなデザインのシングルシートカバーやダブルバブル形状のスモークスクリーン、左右のレバーガード、タンクパッドなど、ファントムならではのレーシーなディテールが与えられている。
価格はスタンダードな「GSX-R1000R」の1万6999ポンドに対し、「GSX-R1000Rファントム」は1万7499ポンド。現在のレートで日本円に換算するとスタンダードが約257万円、ファントムは約265万円、その価格差は約8万円となる。
スズキ「GSX-R1000R ファントム」の主なスペック
全長×全幅×全高 | 2075x705x1145mm |
ホイールベース | 1420mm |
シート高 | 825mm |
車両重量 | 203kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 1000cc |
ボア×ストローク | 76×55.1mm |
圧縮比 | 13.2 |
最高出力 | 202PS/13200rpm |
最大トルク | 117.6Nm/10800rpm |
燃料タンク容量 | 16L |
変速機形式 | 6速リターン |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17・190/55ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・ディスク |
まとめ:小松信夫