ドゥカティ「デザートX」の特徴
タイトなオフロードから広大な砂漠まで!
ドゥカティが9月30日から開催してきた、Web上でニューモデルを連続公開する「ドゥカティ・ワールド・プレミア2022」。その最後を飾る12月9日のエピソード6、そこで公開されたのは「デザートX」だった。
「デザートX」を開発するプロジェクトは、2019年に登場した同名のコンセプトモデルを発表し、大きな反響を呼んだことからスタート。メカニズムやスタイリングの随所にドゥカティらしさを感じさせながら、タイトなオフロードをはじめ、砂利道、山岳地帯のワインディングロードから広大な砂漠までをカバー。ワイルドなロングツーリングの相棒としての資質を備える、本格的なオフロードバイクの要素を取り入れたアドベンチャーツアラーだ。
フレームはドゥカティが得意とするスチール製トレリス構造。フルアジャスタブルタイプのKYB製前後サスペンションを装着、フロント21インチ・リア18インチ径のスポークホイールで、タイヤはオールラウンドな特性のピレリのスコーピオン・ラリー STR。サスペンションはフロント230mm、リア220mmという長いストロークを備え、最低地上高も250mmを確保。ブレーキシステムはブレンボ製パーツを中心に構成される。
エンジンはムルティストラーダ V2用をベースとする937ccテスタストレッタ11°水冷Lツインエンジン。ユーロ5規制に適合し優れた信頼性も備えていて、最高出力110PS、最大トルク92Nmを発生。ドゥカティらしいスポーティさに、あらゆる回転域で扱いやすいパワー特性を組み合わせ、さまざまな路面で力強くライディングすることが可能だ。
電子制御デバイスも最新モデルにふさわしいスペック。ボッシュ製IMUを活用し、4つのパワーモードと、エンジンブレーキコントロール、トラクションコントロール、ウィリーコントロール、コーナリングABSなどを統合して制御する機能する6つのライディングモードを装備。その中にはオフロードに特化した性格のエンデューロモードとラリーライディングモードも設定されていて、ハードなオフロードでもライダーを効果的にサポートしてくれる。
デュアルヘッドライトを備えた軽快なカウルが目立つ、80年代のエンデューロ・バイクの要素を現代的に解釈したスタイリングも特徴で、ボディ形状やウィンドスクリーンも優れた防風性能を発揮する。同時にポジション設定やシートのデザインなどは最新の人間工学を取り入れてデザインされていて、オフロードでもリラックスして快適にライディングが可能、優れた足着き性など扱いやすさも抜群。長距離ツーリングに欠かせない21Lという大容量燃料タンク、優れた積載能力などツアラーに不可欠な装備も充実の内容だ。
なお、この「デザートX」の日本での発売開始は2022年第三四半期の予定とされていて、税込価格は193万9000円と発表されている。
ドゥカティ「デザートX」の主なスペック
ホイールベース | 1608mm |
シート高 | 875mm |
車両重量 | 223kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブL型2気筒 |
総排気量 | 937cc |
ボア×ストローク | 94×67.5mm |
圧縮比 | 13.3 |
最高出力 | 110PS/9750rpm |
最大トルク | 9.4kgf・m/6500rpm |
燃料タンク容量 | 21L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 27.6° |
トレール | 122mm |
タイヤサイズ(前・後) | 90/90-21・150/70R18 |
ブレーキ形式(前・後) | φ320mmダブルディスク・φ265mmディスク |
まとめ:小松信夫