ホンダ「ヴァリオ160」の特徴
前後14インチのフラットフロアボディにPCX系エンジンを搭載
PTアストラ・ホンダはインドネシアでPCX、ADV150といった日本でもおなじみのスクーターを販売するのと同時に、東南アジア向けに開発されたモデルも数多くラインナップ。その中には前後14インチホイールを備えるスポーティなスタイルの車体、パワフルで燃費も良好な水冷eSP125ccエンジン、フラットフロアやシート下の収納スペースなどによる高い実用性で高く評価されている「ヴァリオ125」がすでに存在していた。
「ヴァリオ160」はそんな「ヴァリオ125」の上位モデルとして開発された。乗り降りしやすく使い勝手の良いフラットフロア構造や、安定性に優れる前後14インチホイールといった部分は125と同様だ。しかしスタイリングは、スポーツバイク的なイメージの強い125に対して、上質で先鋭的なイメージをプラスした新デザインを採用。上位モデルにふさわしい、落ち着いた雰囲気を感じさせている。
装備類もオールLED化された灯火類をはじめ、多機能なフル液晶メーター、コンソールボックスに設けられた充電用のUSBタイプAポート、スマートキー、容量18Lのシート下収納など、充実した内容だ。
搭載されているエンジンは、2021年にフルモデルチェンジしたPCX160ベースで、排気量156.9cc水冷4バルブのeSP+エンジン。最高出力は15.4PSと力強く、燃費もWMTCモードで46.9km/Lと良好。車体もスタイリングだけでなく、軽量と高剛性を両立するeSAFフレームを中心に新設計されている。前後ディスクのABS仕様と、前後連動ブレーキでリアのみドラムになっている、やや安価なCBS仕様の2タイプが用意されている。
ボディカラーはABS仕様の専用カラーとしてグランドマットホワイト、CBS仕様のの専用カラーとしてグランドマットレッドが設定されている。アクティブブラックはABS仕様とCBS仕様で共通、グランドマットブラックはグラフィックのカラーが異なる。またカラーに関わらず、ABS仕様とCBS仕様ではホイールのカラーも異なっている。
ちなみに「ヴァリオ160」のインドネシア現地での価格はABS仕様で2850万ルピア(≒約22万8000円)、CBS仕様で2580万ルピア(≒約20万6000円)。125ccなPCX(ABS仕様)の現地価格が2454万5000ルピア(≒約27万6000円)であることを考えれば、装備などの違いはあるもののかなり低く抑えられているのが分かる。
ホンダ「ヴァリオ160」の主なスペック
全長×全幅×全高 | 1929x679x1088mm |
ホイールベース | 1277mm |
シート高 | 778mm |
車両重量 | 117kg (ABS)/115kg(CBS) |
エンジン形式 | 水冷4ストOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 156.9cc |
ボア×ストローク | 60×55.5mm |
圧縮比 | 12 |
最高出力 | 15.4PS/8500rpm |
最大トルク | 13.8Nm/7000rpm |
変速機形式 | Vマチック |
燃料タンク容量 | 5.5L |
タイヤサイズ(前・後) | 100/80-14・120/70-14 |
ブレーキ形式(前・後) | ディスク・ディスク (ABS)/ディスク・ドラム(CBS) |
まとめ:小松信夫