古いカブのホイール位置をチェックしてみた。まっすぐになってないのは、ホイール取り付け時にちょっとの工夫で対処できる場合アリ。〈若林浩志のスーパー・カブカブ・ダイアリーズ Vol.156〉

毎度。

ボトムリンクサスって、アーム部分ではなくフォーク自体が変形することがあるんですよ。
薄い鉄板で出来てますからね。

フォーク自体が変形している場合は、ほぼ修理不能なので、交換になりますね。
しかも、中古でフォークを探してもあまり良い状態のものはないし、腰を据えて探すしかないですね。

ただ、フォークが変形してなければ、ブッシュ交換で直る場合もあります。
さらに、フロントホイールを取り付ける時にまっすぐになるよう丁寧に取り付けるだけである程度対処できる場合もありますよ。

そうですね。

③に関してはあくまで応急処置というか、悪く言えばごまかしに近いものはあります。
ただ、曲がったままついてるよりは全然良いので、それで快調になることも多いですよ。

じゃあ、まずフォークを見てみますか。

フロントを持ち上げて左右に揺すってみて、ガタがあるならブッシュがヘタってます。

その場合はアームのブッシュ類を交換することで走りがビシッとしますよ。

左右のガタは大丈夫そうですね。

次にフォークの転倒ダメージをチェックですね。

ハンドルストッパーを見るのがわかりやすいです。中古車選びでも、ここに注意すると良いですよ。

これ、悲惨なダメージを負ったハンドルストッパーの例です。

左右の板が開いてるの、わかりますかね？

正常だと左右ともこれくらいの角度です。

ちなみにハンドルストッパーが変形していると、フォークとフレームが干渉して傷がつくという例も多々あります。ご参考までに。

となると、フロントタイヤを取り付ける時の締め込みで、斜めに付いちゃってるだけですね。
この程度ならブッシュ交換も要らないと思います。

ただ、ブッシュがへたってる場合ももちろんあるので、その場合はブッシュ類を交換してください。

全てのパーツに不具合がなければ、普通に締めこんでいけば自動的に真ん中に付くんですけどね。

細かい不具合や、そうした累積により、アクスルを締め込んでいくときにねじれて固定されてしまうことがあるんですよ。

じゃあ、フォーク自体やブッシュに大きな問題はないけど、微妙に斜めについてる場合の対処法をやってみましょう。

あ、さっきも言いましたがあくまで応急処置というか、修正法です。根本的な原因を修理するわけじゃない、悪く言えばごまかしでもあるので、それはご留意くださいね。
そもそもフォークが曲がっていたら、ホイールをフォークのセンターにしても、車体のセンターにはならないですし。

走行中、左右の倒しこみで違和感があった時とかの修正法、という程度の認識でお願いします。

まずは、フォークにホイールを仮締めで取り付けます。
そこでフォークに対して、ホイールの左右のクリアランスをチェックしてください。

チェックして、片側に寄っていたらそこに当て木などをして、ホイールがまっすぐになる位置からずれないようにします。

そのときは普通でいいです。丁寧に取り付ければ大丈夫ですよ。

あくまで片側に寄っていた場合に、当て木による保持でうまくいく場合もある、という認識でお願いします。

最後に、まっすぐさを維持するように丁寧にアクスルを締結してください。
これでまっすぐになることは結構多いんですよ。