文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:梅本まどか
ピレリ「エンジェルGT2」インプレ
Pirelli Angel GT II
抜群の軽快さと快適クルーズ性を両立したツーリングタイヤ
走り出した瞬間、「空気圧が高過ぎたかな?」と思ったほど軽快なハンドリング。とくに30km/h以下の低速域ではカワサキNinja1000の車重を感じさせず、渋滞で発進停止を繰り返す状況や細い路地の右左折もリッターバイクの質量を意識せず自由自在に扱える。路面の縦溝の影響も受けにくいから、ストリート適性は高い。
この軽快性は速度が高まるにつれて薄くなり、高速道路クルージングではツーリングタイヤらしい落ち着いた直進安定性になる。荒れた路面や高架の継ぎ目をバンクしたまま通過しても弾かれる度合いが少なく、ブレーキを掛けたまま減速帯を通過した際の衝撃吸収性にも優れていて上質な乗り心地。クイックなレーンチェンジではフロントの反応が少し遅れる傾向があるが、逆に言えば神経質さがないのでツーリングシーンで疲れない。

路面状態のいい峠道(気温26度、路面温度35度)をやや飛ばし気味のペースで走り込んでみたが、ステップから火花が散るバンク角でも安定感が高く、ライントレース性も良好。2速ホールドでレッドゾーン近くを使っての強いエンジンブレーキ、フル加速を繰り返してもグリップ力に不満はない。
荷重移動を積極的に使って走っても反応は穏やかで、スポーツタイヤのように前輪からグリグリと向きを変える旋回特性ではなく、ライン上をサラリと撫でるようにトレースしていく。しかも手応えが変化しないので安心感が高く、流しているつもりでも結構なペースで走れてしまう。エキサイティングさには欠けるが、長時間ライディングでは疲労が抑えられる特性だ。
こうしたライダーに優しい性格はツーリング指向のライダーに大歓迎されるはず。よりクイックな旋回性や高いグリップ力を望む人には、同社を代表する『ディアブロ』シリーズがあるのだから。

温度依存性が小さく、タイヤの暖まりや路面温度をさほど気にせず走り出せる。ツーリングでは絶対グリップよりも重要な性能だ。

リア中央に2本のストレートグルーブを入れて排水性を向上。デュアルコンパウンドで耐摩耗性とコーナリンググリップを両立した。

独特のパターンで他タイヤとの違いが一目瞭然。前輪はスーパーバイクレースのウエットタイヤ技術を活かしてデザインされている。
【公式動画】PIRELLI ANGEL™ GT II | Japanese Technical Video
www.youtube.comピレリ「エンジェルGT2」サイズリスト
フロント | リア |
---|---|
120/60ZR17 | 150/70ZR17 |
120/70ZR17 | 160/60ZR17 |
120/70R19 | 170/60R17 |
170/60ZR17 | |
180/55ZR17 | |
190/50ZR17 | |
190/55ZR17 |
重量車用
フロント | リア |
---|---|
120/70ZR17 | 180/55ZR17 |
190/50ZR17 | |
190/55ZR17 |