五羊ホンダ「CG125スペシャル」の特徴
初代モデルの登場が1970年年代という「CG125」は、極めてオーソドックスで使いやすいデザインや、空冷OHVエンジンといった質実なメカニズムによって、世界各国で実用車として根強く支持されてきたモデル。五羊ホンダも1990年代から「CG125」を生産、販売し続けてきた。
今回発表された「CG125スペシャル」は、登場以来基本的に変わっていない「CG125」の現代の視点で見れば古典的なスタイルに注目。実用モデルという面ではなく、レトロなテイストを強調したモデルだ。
一際目立つのが燃料タンクで、60年代のスポーツモデルを思わせるブルー×ホワイトの2トーンカラーに、大胆にウイングマークをあしらった現代的なグラフィックと、シックな雰囲気のマットカラーを組み合わせている。
こちらはベースモデルであるスタンダードな「CG125」のタンク。ツヤツヤのグロス仕上げで、ラインやウイングマークがゴールドだったりと、とにかく立派で豪華に見せようというデザイン。タンク自体は同じものだが、「CG125スペシャル」が大きくイメージチェンジを図ったのが分かる。
ダブルシートも座面にタックロール仕上げを取り入れ、表皮もブラウンカラーとしたレトロなデザインのもの。「CG125」の特徴でもあった実用的な大型リアキャリアも省かれていて、レトロスポーツ色を強調。また、フロントフォークにもクラシカルなフォークブーツが装着されている。
ホイール周りをはじめ、フロントフェンダー、フォークアウター、マフラー、リアサスなど、スタンダードな「CG125」ではシルバーペイントだったりメッキパーツだったりする部分をブラックアウト。ボディカラーに合わせて全てマット仕上げだ。
耐久性抜群な伝統のOHV機構を受け継ぎながら、セルの追加やFI化、排ガス浄化のためのデバイスによって進化してきた最新仕様の空冷単気筒エンジンをはじめ、メカニズムや基本的な装備については「CG125」そのまま。
参考までに現地での価格は、スタンダードな「CG125」が6980元、現在のレートでの日本円換算で約12万8000円なのに対し、「CG125スペシャル」は7480元、約13万7000円となる。
五羊ホンダ「CG125スペシャル」の主なスペック
全長×全幅×全高 | 1910×740×1020mm |
ホイールベース | 1200mm |
車両重量 | 110kg |
エンジン形式 | 空冷4ストOHV2バルブ単気筒 |
総排気量 | 125cc |
圧縮比 | 9.2 |
最高出力 | 7.3kW/8000rpm |
最大トルク | 9.5Nm/6500rpm |
燃料タンク容量 | 8.2L |
ブレーキ形式(前・後) | ドラム・ドラム |
まとめ:小松信夫