BMWの「G310R」・「G310GS」や、ドゥカティ「スクランブラーSixty2」(400)は、だいぶ前から日本でも購入でき、すでに有名だ。さらにベスパやロイヤルエンフィールドなども普通自動二輪免許で楽しめるモデルを拡充させている。
この記事では、東京モーターサイクルショー2022で若い来場者たちからも人気を集めていた今後注目の126cc~400ccのモデルをご紹介。「中型バイク免許を取って、いきなり外車」はもはや特殊なことではない!
以下、文・写真:小松信夫
ベネリ「インペリアーレ400」
レトロスタイルのイタリアン・シングル
現在販売されているベネリの各車は斬新なスタイルが目立つが、そんな中で「インペリアーレ400」は、極めてシンプルでクラシカルなスタイルが特徴。大径の丸形ヘッドライトにニーパッド付きの燃料タンク、セパレートデザインでスプリング付きのサドルなど、全体の印象は1950〜60年代風。
これも古典的スタイルのOHC2バルブ空冷単気筒エンジンは、ボア72.7×ストローク90mmで排気量は374cc。しかしFIを組み合わせ、低回転から力強く扱いやすい性格。クラシカルなアナログメーターも小型液晶を内蔵するなど、モダンな造りで信頼性、実用性に優れる現代的な部分も持っている。
ベネリ「レオンチーノ250」
伝統と革新を融合させた現代的スクランブラー
「レオンチーノ 250」の特徴は、LEDヘッドライトやタンクからシートにかけてのボディラインに代表される現代的なエッジの効いたデザインと、1951年に登場したオリジナルのレオンチーノの伝統を融合させた、現代的なスクランブラースタイルだろう。
249ccエンジンはDOHC4バルブの水冷単気筒、最高出力は19kw(≒25.8PS)というパワフルさ。車重は162kgで、足回りは倒立フォークを採用、ABSも装備するなど最新のスペックを備えていて、俊敏でスポーティな走りも楽しめる。
ガスガス「EC250F」
スペイン産の本格的エンデューロマシン
トライアルマシンを得意とすることで知られるスペインのメーカー、ガスガス。2020年からKTMグループとなった新生ガスガスの、KTMのエンジンを使用した4ストローク・エンデューロマシンが「EC250F」だ。
独自のオフロードでのノウハウを生かした軽量な車体とKTMパワーを融合し、ハードなコースでの競技でも高いパフォーマンスを発揮できる先鋭的な1台。画像ではミラーやウインカーを備えていないが、このモデルに関しては公道走行も可能。オプションパーツを使ってモタード化することもできる。
F.Bモンディアル「Hps300」
個性的スタイルのイタリアン・スクランブラー
1948年に創業したイタリアの老舗オートバイメーカー、F.Bモンディアル。伝統の息吹を感じさせるディテールと現代的なメカニズムを融合、特徴的なデュアルアップマフラーなどで魅力的なスクランブラースタイルに仕上げられたモデルが「Hps300」。
イタリア車ならではの洗練されたスタイルに加え、フォルセラ製倒立フロントフォークを装着するなど各部の造りもハイグレード。最高出力17kW(≒23.1PS)の水冷OHC4バルブ単気筒エンジンは、300という車名だが実際の排気量は249ccだ。
イタルジェット「ドラッグスター200」
唯一無二の存在感を放つプレミアム・スクーター
1998年、イタルジェットがリリースした「ドラッグスター」は、強力な水冷2ストエンジンにフロントの片持ちシングルアームサス、そして過激なスタイリングが特徴の超個性的スクーターとして注目された。その現代版として復活を遂げたのがこの「ドラッグスター200」だ。
エンジンは水冷4ストDOHC4バルブになるなど、最新のメカニズムを取り入れて一新されたが、個性的なキャラクターは受け継がれた。特徴的なサスペンションやエンジン、トレリスフレームなどのメカニズムをあえてむき出しにして見せる斬新なデザインは注目度抜群。オプションでオーリンズ製前後サスやアクラポヴィッチ製マフラー、カーボンフェンダーなども用意される、唯一無二のプレミアム・スクーターだ。