文・写真:西野鉄兵
ZEALOT|ジーロット
ジーロットは愛知県日進市に本社を構える株式会社ゴッドブリンクのブランド。同社は、ガーゴイルやゾルターといったヘルメットブランドも展開しています。
そのなかでもフルフェイス製品が多い「ジーロット」は主力ブランドといえるでしょう。東京モーターサイクルショー2022では、新製品が複数公開されました。
ブレードランナー
かねてから開発が進められてきたフルフェイス「ブレードランナー」は3年ほどの歳月を経て、MFJ認証を取得。サーキット走行も楽しめる安全性を証明し、2022年内に発売される予定です(6月21日先行予約受付開始)。
特徴は、1980~90年代のマシンに合わせるために設計したノスタルジックなスタイリング。シルエットやベンチレーション機構の配置は、かつてのバイクブームを想起させるもの。
すでにカラーやグラフィックも多数用意、“ちょうどいいクラシックさ”を求めていた方にはうってつけでしょう。
NV ロードレーサー2
ビンテージスタイルをカーボン+FRPのハイブリッドシェルで実現しようと開発を進められている意欲作。今回展示されたものは外観サンプルとなりますが、すでに先行予約受付は始まっています。
近年のネオクラシック・ブームもあり、注目されるビンテージヘルメット。ただし当時のつくりをそのまま再現するとやはり重さがネックとなります。そこでカーボンハイブリッド素材を用いて軽さとスタイルを両立したわけです。
そしてこれがすごい! カーボンを使っていることがひと目で分かるモデルのほかに、あえてクラシックホワイトでペイントしたカラーを用意。
カーボンヘルメットはまだまだ「おお、カーボンじゃん!」などと、驚かれる存在だと思うのですが、一歩その先へ進んだ大人のヘルメットといえそうです。
KOMINE|コミネ
現在、ウエアやグローブ、シューズなどで広く知られているコミネは、60年前はヘルメットの製造販売会社でした。東京モーターサイクルショー2022では、そのことを再び示すかのように本格フルフェイスとシステムヘルメットのブランニューモデルを展示し、注目を集めています。
HK-170 FL フルフェイスヘルメット
現代の潮流であるシャープなシルエットは、風洞実験を行なって導き出されたもの。帽体には高強度ABSシェルを採用しています。
ドイツFIDLOCK社製のマグネットバックルを日本メーカーとして初めて採用。磁石の力を用いてワンタッチであごひもを留められる画期的な機構です。
そして価格も魅力的な税込1万7600円。2022年8月発売予定。
HK-171 FL システムヘルメット
ツーリングライダーに人気のシステムヘルメットも新開発。こちらは2023年の発売が予定されています。
定番の機能であるチンオープンシステムとインナーサンバイザーを組み合わせ、さらに前述のマグネットバックルも採用。税込価格は2万4200円。
TEITO|テイト
エンジンオイルや、ドライブレコーダー機能を持つBluetoothインカム、さらに焚き火台など、TEITOブランドで幅広くライダーと関わってきた帝都産業。東京モーターサイクルショー2022では、自社ブランドのヘルメットを今後展開することを発表しました。
この場で世界初公開されたヘルメットは計5型。カーボン製品やさまざまなカラーバリエーションまでラインナップし、並々ならぬ気合いの入りようです。
いずれも2022年内の発売を予定、価格は未定ですが、カーボンモデルのお値段はかなり期待ができそうでした。今後の正式リリースにも注目です。
レポート:西野鉄兵