ハーレーダビッドソンの「ストリートグライドST」は、空冷最強のミルウォーキーエイト117エンジンや、ブラックとブロンズのコントラストがライダーを惹きつける、魅惑のニューモデルだ。
文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、南 孝幸

ハーレーダビッドソン「ストリートグライドST」インプレ(宮崎敬一郎)

画像: Harley-Davidson STREET GLIDE ST 総排気量:1923cc エンジン形式:空冷4ストOHV4バルブV型2気筒 シート高:710mm 車両重量:369kg 税込価格:393万5800円~

Harley-Davidson STREET GLIDE ST

総排気量:1923cc
エンジン形式:空冷4ストOHV4バルブV型2気筒
シート高:710mm
車両重量:369kg

税込価格:393万5800円~

日本の道との相性も良い素直な操縦性!

ストリートグライドSTは快適なロングツーリングを目指したツーリングファミリーに属する1台。豪華絢爛で重厚長大なCVOたちを頂点にするグループだ。

見ての通り、シリーズ中では比較的身軽な装備(とはいえ、大きなフェアリングに高音質のオーディオ、サイドバッグは装備しているが…)による軽量化で運動性能にもこだわっているモデルだ。

ハーレーを知らないライダーから見れば、「そうは言っても、あの巨大なサイズのバイクだろ?」と思うかもしれない。でも、ここで断言しておくが、本当に、見た目から想像するほど鈍重ではない。

画像1: ハーレーダビッドソン「ストリートグライドST」インプレ(宮崎敬一郎)

もともとツーリングファミリーは、低重心化させることでその巨大なサイズを動きやすくさせていて、絶妙なフレーム剛性によるバランスでそこそこの旋回性まで発揮してくれる。ハンドリングはハーレーの中で最も素直な部類だ。

ストリートグライドSTはリーンそのものの操作抵抗感が高速から低速まで軽く、一定の手応えで応答する。装備が少なめとはいえ、車重は370kg近い。走ればその重さがハンドリングに何らかの影響を及ぼすのでは、と思うだろうが、ハイペースで走らせてみても、その頼れる応答性に変化はなく、クイックな峠道を流す際でも、ストレスをためないだけの走りができる。

今回新採用された「ミルウォーキーエイト117」エンジンは調教がすばらしく、どんな使い方でも非常に滑らかでジェントル。ただし、排気量が1923ccもあるだけに、その力強さ、瞬発力はやはり強烈だ。

画像2: ハーレーダビッドソン「ストリートグライドST」インプレ(宮崎敬一郎)

100〜120km/hで走っていると、極低回転域での鼓動の主張も消え、まるでモーターのように滑らかに回る。まずこれがスゴい。スロットルをガバッと開ければ、上品なパルスと深みのある波動音を上げながら、リッタークラスのネイキッドやスーパースポーツたちを一瞬で置き去りにするような加速をする。

加えて、足回りがしなやかなので乗り心地もすばらしい。路面のウネリなどからの影響も少なく、クルージングは快適そのもの。やはり、ツーリングファミリーの一員だけのことはある。

どうだろう。このストリートグライドST、日本の道となかなか相性の良さそうな1台だとは思わないか?

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