全日本ロードレースのAstemo Honda Dream SI Racingからお届け!
皆さんはじめまして!
今年度、MFJ全日本ロードレース選手権に参戦中の『Astemo Honda Dream SI Racing』のレースクイーンを務めさせていただく楠瀬るりです!
薬学部に通う現役女子大生です。
2022年4月2日(土)・3日(日)に、MFJ全日本ロードレース選手権が栃木県のモビリティリゾートもてぎにて開幕しました。
まだバイクの免許を持っておらず、二輪ロードレースを観るのも初心者な私ですが、初めてのレースレポートを書かせていただきます!
初心者の目線を活かして、皆様にAstemo Honda Dream SI Racingの奮闘ぶりや、レースの魅力をお伝えできるよう頑張りますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
まだ基本的なバイクの仕組みやレース用語も理解できていないので、レースの詳細な展開や結果については、チームの公式レースレポートをご覧ください。
(もちろん私もレースの模様を自分の言葉で説明できるように、これから精一杯勉強します!)
私からは初回レポートなので、素晴らしいチームライダーの皆さんをご紹介させていただきいと思います!
ゼッケン「1」を背負って、ST1000クラスに参戦する渡辺一馬選手
ST1000クラスの【渡辺一馬選手】。昨年に引き続きST1000クラスに参戦する渡辺選手は、2021
年のシリーズチャンピオンとして、今年はゼッケン1番を付けて走っています。
バイクのナンバーのデザインも、一馬選手の“馬”にちなんだデザインに。スタッフの方に教えていただたいのですが、こうしてナンバーを自由にデザインできるのは、ゼッケン1をつける前年度チャンピオンならではの特権だそうです。とってもかっこいいデザインなので、サーキットにいらした時は一馬選手のゼッケンにもぜひ注目してください!
2日の公式予選で渡辺一馬選手がトップの高橋裕紀選手と僅差で2位。3日の決勝はスタート直前で急遽タイヤを交換するなど、チームの皆様が勝利を目指して最善を尽くしているのが、スターティンググリッドに立たせていただいてた私にも伝わってきました。
しかしレース中、このタイヤ交換が時間内に終わらなかったため作業違反と判定され、ペナルティとして30秒が加算されてしまいました。渡辺一馬選手は最後まで1位を死守したまま全力でゴール。私は優勝を確信された渡辺選手が、ガッツポーズでチェッカーを受ける姿も見ていました…。ペナルティの現実を知り、ピットに帰ってきた渡辺選手の悔しそうな顔を見たら、私まで本当につらくて涙が出てしまいました。
最高峰のJSB1000クラスに参戦する作本輝介選手
JSBクラス参戦の【作本輝介選手】は、昨年度ST1000クラスでランキング2位を獲得。今年度は全日本トップカテゴリーにステップアプされての初レースでした!
レース1の後、「情けないレースをしてしまい、申し訳ない」とおっしゃっていた作本選手。私から見たら素晴らしい走りに思えるのに、熾烈な戦いに挑む作本選手のストイックさが伝わってくる印象的な言葉でした。
レース2は序盤で3番手を走ったり、ハラハラドキドキなレースに! 残念ながらチェッカーを受けることは出来なかったけれど、ピットに帰ってきてから、チーフメカニックの小原さんや伊藤真一監督と真剣に打ち合わせを続けていた姿が忘れられません。
ST600クラスに参戦するムクラダ・サラプーチ選手
そして【ムクラダ・サラプーチ選手】は、今年が全日本ロードレースST600クラスへの初参戦! タイの選手です!! 通訳の方を通して、メカニックの皆さんと綿密に調整されているのが印象的でした。私が写真を撮っている時に、ひょこっと一緒に写ってくださったり、とっても気さくな優しい方です!
2015年にアジア・ドリーム・カップでチャンピオンを獲得されているなど、大変実力のあるムクラダ選手。公式予選では22位、決勝レースでは14位!! 日本の600ccクラスレースは初めてだったのに、8番も順位を上げており、2ポイント獲得されました!
伊藤真一監督にお話を伺うと、熱帯に位置するタイは気温が高く(4月現在の最高気温が38度!)、日本とは気候がまったく違います。使用するタイヤなども違うみたいで、この順位は素晴らしいとおっしゃっていました。ムクラダ選手もレースについて「満足している」とコメントされていたので、次戦も注目ですね!
生まれて初めてバイクのロードレースを間近で観た私でしたが、この2日間で1番感動したことは『勝負の厳しさ、全力をかけるチームの想い』でした。
生身でバイクに乗って、1秒がとっても長く感じるような速度で走っている選手は、命をかけてしのぎを削っていました。そしてチームは一丸となって勝利を願い、全力で取り組んでいました。
二輪レースを初めて見た私でも、熾烈な争いに挑戦する皆さんの姿に引き込まれてしまい、開幕戦の2日間はとても特別な体験をさせていただいたと思います。
皆様にもぜひサーキットで、この臨場感を味わっていただきたいです!
レースで走るバイクについても学習中です
ピットに余裕のある時間帯には、チームスタッフの方達に、JSB1000クラスとST1000クラスのマシンについてご教授いただきました。どちらもホンダのCBR1000RR-R FIREBLADEがベースですが、ST1000クラスは市販車により近く、JSB1000クラスは改良の自由度が高いそうです!
バイクを早く走らせるためには軽くすることが大切であるらしく…。非常に軽いチタン製の1つ700円もするネジを持たせて頂きましたが、本当に軽すぎて「えっ?」ってなりました。手のひらに乗っているのかもあまりわからなかったくらいです!
恐れ多くもカウルも持たせていただいたのですが、こちらも「えっ?」ってなるくらい軽くて、筋トレトレーナーさんに腕力のなさに驚かれた私でも、余裕で片手で持つことができました!
タイヤの温度は企業秘密らしく、速く走らせる秘訣があるそうです!! 選手と綿密に走りやすさを打ち合わせし、タイヤの温度を調整されているところを見て、勝利を目指した緻密な作業に驚きました。
Astemo Honda Dream SI Racingトークショーも行なわれました
また、3日の決勝レース前には、『Astemo Hondaトークショー』が行われました! 私もステージに立たせていただき、チームの赤いタオルやパーカー、帽子、フラッグなどを身につけたファンの皆様、応援に駆けつけてくださった日立astemo様の社員の皆様が大勢いらっしゃってる姿を見て、チャンピオン争いをするチームの大きさ、ファンの多さにあらためて驚きました。
トークショーの前には伊藤真一監督が「何を話すか、頭が真っ白になる時もある」とおっしゃっていて、すぐ緊張して真っ白になってしまう私は非常に親近感が湧きました(笑)。ステージ上でも伊藤監督はとても気さくで、隣に立つ私に「うまく話せないなぁ…」など話しかけてくださって、初めてトークショーの舞台に立って緊張していた私も、肩の力が抜けました!
ちょっと余談です
そして今シーズンは、『オートバイ女子部』の皆さんも一緒に、全日本ロードレース選手権と、Astemo Honda Dream SI Racingの活躍を盛り上げてくださいます。
開幕戦には『オートバイ女子部』のメンバーで、事務所の大先輩でもある平嶋夏海さんが、応援にかけつけてくださいました。
2日間ずっとお世話になりっぱなしだったのですが、お仕事に対して本当に真摯に向き合い、責任感を持って取り組む姿に大変感銘を受けました。私にバイクのことをたくさん教えてくださったり、ご自身のSNSに載せてくださったり…。本当に素敵な先輩とご一緒することができて、とても幸せでした。
私も平嶋夏海さんを見習って、どんどんバイク知識を身につけられるように頑張ります!
最後に。Astemoレースクイーンの衣裳は大変上品な美しいデザインです。私のサイズにピッタリ採寸してくださり、ミリ単位で美しく見えるようにデザインしていただいた完全オーダーメイド!
品があるので、ナチュラルで清潔感のある美しさが似合うコスチュームなのですが、私はついつい写真映えが気になってメイクが濃くなってしまったり、歩き方が洗練されていなかったりと、たくさんの課題を感じました。
これからもっとメイクを研究し、美意識を高め、内面から自分を磨いていきたいです。チームの皆様が全力で頑張っているので、私も素敵なコスチュームを着こなし、Astemo Honda Dream SI Racing
のレースクイーンにふさわしい女性になれるように頑張ります!
こんなに素敵なチームに温かく、優しく迎え入れてくださったチームの皆様には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
そしてつたないレポートを最後まで読んでくださった皆様にも、本当にありがとうございます。
次戦以降も、表彰台を目指して頑張るAstemo Honda Dream SI Racing
への応援を、どうぞよろしくお願いいたします!
そしてチームへの応援と一緒に、私の成長も温かく見守ってくださると嬉しいです。
写真/南孝幸