楽しく流し撮りしよう!カメラマン講座
ミーティングからツーリング、イベントにレースと、いろんなお楽しみが行われたゴールデンウィーク。コロナ禍での外出自粛要請が解除になったこともあって、ちょっと「いつもの風景」に戻った気がした5月の始まりでしたね。
そんなタイミングに、埼玉県桶川市の“テルル”桶川スポーツランドで行なわれたのが「桶撮」(=オケドリ)、もう3回目になります、本誌でもお世話になっているカメラマン・赤松 孝さんによる「楽しく流し撮りに挑戦しよう!」ってかんじのモータースポーツ撮影講座です。
※第2回桶撮の模様はコチラ → https://www.autoby.jp/_ct/17493428
これは、モータースポーツに特化した撮影講座で、レース好き、撮影するの好き、でもどうやっていいか、なかなか人にも聞けないし……ってカリキュラムです。
一眼レフは持ってるけど上手く撮れないんだ、とか。そういう入り口からモータースポーツを好きになってくれる人、けっこう多いんですよ。
参加資格は特になし。カメラ機材だって、当日キヤノンマーケティングジャパンさんが貸し出ししてくれますが、上にある通り「一眼レフは持ってるけど…」くらいの方がちょうどいいですね。シャッター速度とか絞り、ISO感度とか、そういう言葉のこと、なんとなく知っていると尚ヨシです。
講義の内容は、カメラの基本、流し撮りのこと、そのやり方とか、レース走行写真を撮る時に気をつけること、といったごくベーシックなこと。今回の参加者のみなさんは、ほぼみんな基本をわかっていらっしゃる経験者。赤松さんのレクチャーもスムーズに進みました。
この講座の特典としては、普段は立ち入れない場所に立ち入って、撮影できること。通常だったら、メディア申請をして撮影許可をもらわない限り、一般の来場者さんはほとんどホームストレートのピットウォールからしか撮影は出来ませんが、今回の教室では1コーナー上、2コーナー立ち上がり、そしてコース終盤の8コーナーに立ち入りOK! バイクが走っている写真の撮影って、撮影するポイントも重要ですから、これも教室開催効果のひとつでしょうね。
そして、ここで撮影をしながら、赤松さんが生徒さん一人ずつにアドバイスしていきます。
「ココはこんなでね。この辺にバイク置くといいですよ」
「もう少し遠くにいる位置からシャッターを切り始めるといいかも」
「こういう角度で撮る時は測距ポイントをこのへんにおいて…」
そんな超実戦的アドバイス。指導の仕方がピンポイントなのも「モータースポーツを撮る」ってテーマが決まっているから、みんな目指すところが近くて、教えやすい、教わりやすいんでしょうね。
この撮影指導の様子を見ていると、カメラを構えて遠くから近くに迫ってくるポイント、逆に遠ざかっていくブツの撮り方、高速で左から右へ走っていくマシンを捕らえること、それにブレーキングやフルバンク地点でしっかり被写体をファインダーの中に置くことと、いろんなパターンでカリキュラムを組んでいるのがわかるんです。
これって、ちょうどバイクのライディングレッスンで、8の字やスラロームをやっていると、その後のコース走行に自然と役立つ、ってかんじに似ていますね。
そして、ライディングレッスンのように、走行終了後(=この場合は撮影終了後ですね)、赤松さんがアドバイスをくれるんです。作品のデータを渡して、それをモニターに映しての寸評会。
「これはこんなとこがいいですね。マシンを走らせてる迫力がある」
「このコーナーでマシン全体じゃなくてヘルメットにグッと寄って迫力が出てます」
「こういう構図だったら、もう少し余白をとってもカッコイイかもしれないですよ」
とかなんとか、こういう課題があったら、また次に撮影に行きたいな、って思っちゃいますね。
そして、この教室の被写体は、この日に桶スポを走っていたスポーツ走行参加のみなさん。
「この日、桶撮やるらしい」って走る方にも広まっていて、きれいな方のツナギで行こうぜとか、新品ヘルメットおろしました、なんて参加者もいたんです。
撮る方も楽しいし、撮られる方もウレシイといういい関係でしたね。
そして、オケドリ2回目の取材ってことで、中の人も今回は「走る方」で参加してみました。桶スポは走行時間帯が大きいバイクA/B、小さいバイクA/Bと15分ずつの枠に分かれていて、中の人は小さいバイクのAグループ(基準タイムより遅い方です・笑)に出走。
マシンは編集部ガレージにあった、オートバイ女子部のみんなが使用しているホンダGROM4のカップ仕様をこーっそり持ち出して(笑)走りました。いやぁ、楽しかった!
もちろん、身分を隠して走っていたので「オレ撮ってオレ撮って」ってアピらず、15分枠を午前午後で6本走ったのかな。午前が3700円/午後も走って+1900円=終日5800円でした。走ることも楽しいし、いつものページ制作のための撮影とちょっと違って走りに集中したり、でも生徒のみなさんがいるポイントではちょっとカッコつけてみたり(笑)。
「楽しかったです! 第一線で活躍されている先生の講義も聞けて、普段は立ち入れないポイントから撮影できるのが良かった! 欲を言えば、教室がない時でも、コース内に入れるようなシステムがあったらいいなぁ」と参加者のひとりがおっしゃっていたのが印象的でした。
コース内となると、安全性とか、万が一の時のこととか、いろいろ難しいんですが「ライセンスや会員制度なし、走行スケジュールが空いてる日にはいつでも気軽に走れる」ってのが人気の桶スポが、さらに「走りに行ったらその写真撮ってくれる人が時々いる」なんてことになると、また桶スポの魅力が増すかもしれないですね^^
この日の生徒さんたちの写真を掲載しておきます。中の人もレース写真を撮ったりするんですが、もうなんか、ぜんぜん負けてるし……。赤松さんに、ちゃんと習わなきゃかなぁ……。
撮影/オケドリ参加のみなさん、中村浩史 文責/中村浩史
取材協力/テルル桶川スポーツランド https://okspo.jp
(twitterも高回転更新中:https://twitter.com/okegawa)