ホントはトランポ推奨しますよ!
先にネタバラシしますと、いま次号のナニガシかの企画でスズキGSX-S750に乗っています。というのも、このナナハン、どうも2022年秋に生産終了確定のようで「買うなら今のうちだよ!」ってページを作ってるんですね。
このGSX-S750は、現在のところ、日本市販車4気筒ナナハン、最後モデルです。4気筒のナナハンがなくなっちゃうなんて惜しいね、1000ccよりいろんな気軽さがあるし、600ccより重厚。
具体的に行ったら、街乗りもロングツーリングも、日帰りツーリングも、サーキットも行けるじゃん、と。
一般的には、これが1000ccとなると、ロングはラクだけど街乗りはちょっとだけおっとっと、って局面があるし、サーキットじゃちょっと持て余しちゃう。600ccだとロングじゃちょっとシンドいかな、街乗りは楽だし、サーキットもすいすい。あくまで一般論ですからね、オレの1000ccはそんなことないよ、って反論はナシで^^
その中間が750cc、だって思うんです。それも、2気筒じゃなくて4気筒はやっぱりいいねぇ、っていうのが今回の企画のキモ。それでGSX-S750をじっくり乗ってみて、街乗りもするツーリングも行く、そしてサーキットも行く、と。
本来なら、サーキットランはトランポにマシンと機材を積んで、あんまりひとりじゃ行かないで、仲間と一緒の走行枠を走ったり、ってのをお勧めするんですが、それではトランポも用意しなきゃいけないし、思い立った時にヒョイと行ける気軽さがない。
サーキットランなんて、散歩するような気軽さで、とは言わないけど、ちょっとパチン…いや、バッティングセンター行くような気軽さがあるといいよね、っていうのが今回の内容です。つまり「ひとりで出来るもん」サーキットラン編。もちろん、それやってる人は他にもたくさんいて、きょうもCB400SFさん、GSX-R125さん、Ninja ZX-25R、2ストのNinja150さんがいらっしゃいました。
ヒョイと走れる桶川スポーツランド
場所は、いつも撮影でお世話になっている、埼玉県桶川市の「テルル桶川スポーツランド」。通称オケスポは、事前予約も要らないし、ライセンスだって不要。スポーツ障害保険さえ入っていて、その日の走行スケジュールが貸し切りやイベント日でなければ、ヒョイといってヒョイと走れます。もちろん、サーキット走行経験者が、ルールとマナーを守ってスポーツランをする、僕の大好きなコースです。場所は圏央道・桶川北本インターから15分くらい。編集部からバイクだと1時間くらいです。
GSX-S750にでっかいシートバッグくくりつけて、デニムにメッシュジャケット、デニムにスーパーテックRという、古くからの正統派を気取りつつ走行。街乗りもすいすい、高速道路もラクラクだから、オケスポまでなんのストレスも感じません。
1時間も走ってオケスポへ。猛暑ですから、ちょっとヒヨって(笑)、午前券のみ購入(3,200円)。バックミラーを外して、ウィンカーをテーピングして、タイヤ空気圧もちょっと抜いて準備OK。タイヤの空気圧は、ノーマル指定でフロント250/リア290kPaですから、この季節210/250kPaくらいにしておきました。写真のエア圧チェックはタイヤが冷えている時の数字です。
さて走行ですが、もちろん、タイムアタックをばんばんしていくわけではない、あくまでも気持ちのいいスポーツ走行が大前提ですから、ペースはホドホドに! チョー頑張る80%くらいのつもりで走っても、ストレートで全開、ヘアピン進入でフルブレーキ、S字ではフルバンク切り返しと、公道では味わえないエリアを味わうことができます。
しかしGSX-S750、いい! オケスポはいわばミニコース、750ccじゃちょっと持て余しちゃうし、使うのは2-3速のみ、って感じ。けれど、公道じゃ開けちゃダメなスロットル開度にしてあげると、タンク下エアボックスのところの吸気音かな「ゴオオオッ!」ってサウンドが聞こえて、気分がアガります。排気音も、これぞ4気筒!っていう官能のサウンドです。特にベテラン、このサウンド好きよねぇ。
真夏のサーキット、1周に2~3回のハードブレーキがあるオケスポでは、10分くらい走ると、ブレーキレバーが中に入ってきちゃう感じはあるんですが、そこもほどほどに、今日はあくまでもひとりでできるもん、自走でサーキットラン編ですから! 普段は公道で知ることのできないGSX-S750の実力の片りんを、気持ちよく味わうのがメインだからね。
15分走行枠を2本走って本日終了! 幸い、この日は曇りで「酷暑」って程じゃなかったのが助かった! それでも3段階+OFFを選べるトラクションコントロールもきちんと機能しつつ、安全に終了! 特に夏場の走行では、思ったより早くタイヤが消耗しちゃうので、トラコンは神ですねぇ。今日はOFFだとウワーッと滑って、1ではズルッ、3ではすぐトラコン入っちゃうので、2で走りました。転ばぬ先のトラクションコントロール!
これで自走でサーキットランは終了。帰りにはきちんとタイヤ圧戻して、ウチに帰るまで、がサーキットランです。本気で走る時は、ちゃんとトランポに積んできます!
街乗りもスイスイ、ツーリングもラクラク、サーキットもい気持ちがいい。やっぱナナハンってイイねぇ!
写真・文責/中村浩史 取材協力/テルル桶川スポーツランド https://okspo.jp