ありとあらゆるアイデア製品を開発し続けるサンコー。同社からはバイク向けのアイテムもいろいろ販売されている。今回紹介する「ネッククーラー スリム」はバイク用品ではないが、これは使えるのではないか? と思い、試してみたぞ!
文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海、小野塚雅人

サンコー「ネッククーラー スリム」の特徴

画像: THANKO ネッククーラーSlim メーカー希望小売価格:税込6,480円

THANKO ネッククーラーSlim

メーカー希望小売価格:税込6,480円

2秒で首が冷える「電冷」ネックアイテム

「電熱」ヒーターとは逆に、電流を流すと冷たくなる性質でポータブル冷蔵庫などにも使われている「ペルチェ素子」を利用した冷却システム。冷たくなった冷却プレートを首の左右にある太い血管(頸動脈)に接触させて効率よく温度を下げる仕組みで、同社の資料では外気温30℃の場合なら17℃も下がるとのこと。

電源は付属のリチウムイオンバッテリーで、稼働時間は最長2時間。USBケーブル経由でモバイルバッテリーを接続すれば、10000mAhバッテリーの場合「強モード」で約5時間15分、「弱モード」で約10時間30分稼働し、丸一日のツーリングでも電池切れの心配もない。シリーズ累計出荷台数が80万台を優に超える大ヒット商品となっている。

サンコー「ネッククーラー スリム」使用レビュー

ペルチェ素子はコンピューターのCPU冷却にも使われているだけに冷却性能は強力。スイッチを入れると掛け値なしに2秒で冷たくなる。ヘルメットと干渉することもなく、スイッチ操作もやりやすいので夏装備としては充分に実用的だ。

重量は付属のバッテリーを取り付けた状態で実測210gだが、首の付け根に装着するので重さは感じない。静かな場所では冷却ファンの音が聞こえるが、屋外、まして走行中ならまったく気にならない。ただし首を優しく挟んで固定するため、外れて落下する可能性はある。ライディング時はジャケットと紐で結ぶ、前側の左右を面ファスナーで繋ぐといった工夫をした方がいいだろう。

画像: 左右の冷却プレートが首を挟むように接する。先端に見えるスリットは冷却ユニットに風を送るファンの空気取り入れ口。

左右の冷却プレートが首を挟むように接する。先端に見えるスリットは冷却ユニットに風を送るファンの空気取り入れ口。

画像: モード切り替えスイッチが大きめで、グローブを着けたままでも操作できる。側面のUSB−Cポートは充電及び外部モバイルバッテリー接続用。

モード切り替えスイッチが大きめで、グローブを着けたままでも操作できる。側面のUSB−Cポートは充電及び外部モバイルバッテリー接続用。

サンコー「ネッククーラー スリム」サーモカメラ検証

画像: 【装着前】

【装着前】

画像: 【装着後】 装着して「強モード」で1分間稼働させ、外した直後に撮影。首と接触していた部分だけ大幅に温度が下がっている。

【装着後】

装着して「強モード」で1分間稼働させ、外した直後に撮影。首と接触していた部分だけ大幅に温度が下がっている。

【使用したサーモカメラ】

画像: “電冷”グッズ、サンコー「ネッククーラー スリム」は夏のバイクツーリングでも使えるのか?【暑さ対策アイテムガイド】

インフレック R450Pro

サーモカメラの国内トップメーカー「日本アビオニクス社」が開発した高画質・高精細な熱画像撮影が可能な「インフレック R450 シリーズ」のフルスペックモデル。測定温度範囲はマイナス40℃〜1500℃をカバーし、時系列データの計測を行うR&D分野や、常温から加熱して連続的な温度変化を観察するような溶接時の蓄熱・放熱のプロセス解析などにも対応する。

協力:日本アビオニクス株式会社

文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海、小野塚雅人

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