扱いやすさに重点を置いた250ccフルカウルスポーツのスズキ「GSX250R ABS」。街乗りはもちろん、高速道路を使ったロングツーリングも快適に楽しめる一台に仕上がっている。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:森 浩輔

スズキ「GSX250R ABS」インプレ(太田安治)

画像: SUZUKI GSX250R ABS 総排気量:248cc エンジン形式:水冷4ストSOHC2バルブ並列2気筒 シート高:790mm 車両重量:181kg 税込価格:56万9800円(トリトンブルーメタリックNo.2は58万1900円)

SUZUKI GSX250R ABS

総排気量:248cc
エンジン形式:水冷4ストSOHC2バルブ並列2気筒
シート高:790mm
車両重量:181kg
税込価格:56万9800円(トリトンブルーメタリックNo.2は58万1900円)

端正な外観と抜群の扱いやすさが魅力

スポーツライディングでの速さよりも乗りやすさを重視した、フルカウルモデルがGSX250R。端正なルックスだが、ハンドルが若干低くなった程度で、シートの着座位置とステップ位置はベースのGSR250からあまり変わっておらず、ゆったりしたライディングポジションは受け継がれている。

搭載される2気筒エンジンはOHC2バルブで、公道で常用する回転域での扱いやすさを追求。24PSのスペックは物足りないかもしれないが、そのパワーを発生するのは他のライバル車たちより低い8000回転。トップエンドまで回して乗らなくても力強く、発進加速もタンデムもラクにこなせるのが魅力だ。また振動も少なく、吹け上がりもスムーズで、高速道路のクルージングも快適。

ハンドリングは扁平率にまでこだわった太いフロントタイヤの採用に加え、前傾姿勢によりフロント荷重が増加していることもあって、市街地でも峠道でもフロントまわりの落ち着きが際立っている。高速道路で横風を受けても直進性を乱されることも少なく、峠でもライダーの技量や路面状況を問わず、安心してコーナーをクリアできる。ABSが標準装備され、安心感が増したのもポイントだ。

スタイリッシュだが、実際のキャラクターは現実的な速度域での扱いやすさを追求したもの。実用性能に注力して「実を取った」コンセプトは納得できるものだし、リーズナブルな価格も大きな魅力だ。

スズキ「GSX250R ABS」ライディングポジション・足つき性

シート高:790mm
ライダーの身長・体重:176cm・62kg

画像: スズキ「GSX250R ABS」ライディングポジション・足つき性

スタイリングはスポーツテイストあふれるものだが、ハンドルが高いので前傾姿勢は弱め。普段使いの街乗りはもちろん、長距離移動も楽で快適。足着きは標準的だが、もう少し良くなれば小柄な人でも安心できるはず。

スズキ「GSX250R ABS」注目ポイント

画像: SOHCツインエンジンは、低・中速域を多用する街乗りの扱いやすさを重視した出力特性。スムーズな吹けも魅力だ。

SOHCツインエンジンは、低・中速域を多用する街乗りの扱いやすさを重視した出力特性。スムーズな吹けも魅力だ。

画像: 安定性にこだわり、このクラスで唯一80扁平のフロントタイヤを装着。ブレーキは290mm径のペータルディスクを採用している。

安定性にこだわり、このクラスで唯一80扁平のフロントタイヤを装着。ブレーキは290mm径のペータルディスクを採用している。

画像: 反転表示の液晶メーターは、ギアポジションインジケーターのほか時計やオド/ツイントリップメーターなど機能も多彩。

反転表示の液晶メーターは、ギアポジションインジケーターのほか時計やオド/ツイントリップメーターなど機能も多彩。

スズキ「GSX250R ABS」主なスペック・価格

全長×全幅×全高2085×740×1110mm
ホイールベース1430mm
最低地上高160mm
シート高790mm
車両重量181kg
エンジン形式水冷4ストSOHC2バルブ並列2気筒
総排気量248cc
ボア×ストローク53.5×55.2mm
圧縮比11.5
最高出力18kW(24PS)/8000rpm
最大トルク22N・m(2.2kgf・m)/6700rpm
燃料タンク容量15L
変速機形式6速リターン
キャスター角25゜35'
トレール量104mm
タイヤサイズ(前・後)110/80-17M/C (57H)・140/70-17M/C (66H)
ブレーキ形式(前・後)Φ290mmディスク・Φ240mmディスク
メーカー希望小売価格56万9800円(消費税10%込)
トリトンブルーメタリックNo.2は58万1900円(消費税10%込)

文:太田安治、オートバイ編集部/写真:森 浩輔

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