デイトナ「ブラックカバー ウォーターレジスタント ライト」の特徴
「目立たない」で盗難を抑止
バイクカバーの役割は第一に雨によって車体を濡らさないこと。表面の撥水コーティング、防水性の高い素材が採用されているのはこのためだ。
もうひとつの役割が太陽光に含まれている紫外線を遮ること。紫外線は塗装面やゴムやプラスチックといった樹脂の大敵で、塗装の色褪せ、樹脂パーツの硬化の原因になる。そこで多くのカバーは紫外線を反射するシルバーの生地を使うが、このデイトナのカバーは艶消しブラックに拘っている。
これは存在感を薄くして窃盗犯の目に付きにくくすることが狙い。特に犯罪の多い夜間帯では、シルバー系とは比較にならないほど目立たない。しかも特殊素材採用で2万㎜というレインウエア以上の耐水圧を誇る。薄手で軽量だから、持ち運びやすいことも特徴だ。
デイトナ「ブラックカバー ウォーターレジスタント ライト」テスト&レポート
試用したのは大型ロードスポーツモデルに対応する3Lサイズ。防水能力と耐候性に拘った特殊素材生地一層だけで作られているため、重量は1kgと驚異的に軽い。持ち運びが楽で、着脱も力要らず。ただし高熱には弱いから、マフラーと接する部分に付属の耐熱シートを貼っておくと安心。
最大の特徴は艶消しブラックという色で、夜間に手持ちの銀色カバーと比較してみると違いは圧倒的。ブラックカバーはまさに「闇夜のカラス」状態で、クルマで流しながら狙いを付ける窃盗犯の目に付きにくい。
初期のモデルは徐々に黒さが褪せて灰色っぽくなったが、現行モデルは繊維自体に染色したことで退色性を飛躍的に高めている。昼間でもシルバーのカバーが目立って景観的に気になるという人にもお勧めできる。
文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海