雨のツーリングで足が濡れて気持ち悪いのをなんとかしたい
以前、防水記事を作った時も書いたんだけど、ツーリングで激しく雨に降られましてね。
もちろんカッパは持っていったし、グローブはメッシュなのでそこまで気持ち悪くはなかったものの、靴がね。
一応防水スニーカーだったんだけど、何時間も雨にあたってるし、上から浸水してくるよね。
自分だけかもしれないけど、足が濡れると一気に心が折れるのよ。なので足が濡れない工夫を考えようかと。
まず考えたのはシューズカバー。以前は靴底付きのシューズカバーが便利で愛用してたんだけど、安物だったせいか、荒っぽく使ってたら融着した部分から裂けちゃって、次のをまだ買ってない。
お次はゴアテックスブーツとかで、靴自体の防水性を高める方向。ただ、お値段がなかなかするのよね。いつかは欲しいんだけどね。
で今回選んだのが、デイトナの「100%完全防水・透湿ソックス」。ほら、結局靴が濡れても足さえ濡れなきゃいいじゃん。ゆうて靴下だから履いてくだけだし。
そんな軽い気持ちで導入したんだけど、いざ見てみたらギミックだらけで最高なのよ。
今回は、防水についての用語が出てくるので、そのあたりは以前の記事を参照してもらえると嬉しい。
100%完全防水・透湿ソックスのスペックから
まずスペック面なんだけど、耐水圧が8000mm以上(JIS L1092B法)。
カッパとかに比べると耐水圧が低めに見えるけど、ゆうて靴下だし、直接雨に当たることはないのでこんだけあれば十分でしょ。
んで透湿性はなんと10000g/m2/day(ASTEM E96-1995)。
24時間で、1平方メートルあたり10000gの水分を外に出すことができるってことね。
10000gっていうとわかりにくいけど、言い換えれば、1時間で約416gの水分を排出できる(1㎡あたり)ってことになるわけよ。すごくない?
ちなみに足は汗をかきやすいイメージがあったんだけど、調べてみたらそんなこともないらしい。腕とか足とかの抹消部よりも胴体とかの体幹部の方が汗の量は多いとか。
ちなみに汗の量が一番多いのはおでこ。詳しくはコチラ。
比較的汗の量が少ない足という部位に対して、透湿性は10000gという高数値。これは快適に決まってる。
3レイヤー構造で防水透湿だけじゃなく防風性能もアリ
構造的には、アウター・中間層・インナーの3レイヤー構造。レイヤー構造にもいろいろあるけど、3レイヤーってのは快適性と性能を両立させた主流のタイプね。
アウターはナイロン製
表地は、吸湿速乾性に優れるナイロン。
普通の靴下と違って縫い目がほとんど見当たらない、つるっとした作りになってる。
全面ブラックにオレンジのヘンリービギンズロゴがワンポイント。
中間層は透湿防水だけじゃなく防風性能もアリ
中間層は透湿防水膜。
防水性能を支える部分で、UK porelle社による多孔質フィルムを採用してる。
聞きなれない社名だけど、アウトドアユースだけじゃなく、各国で軍や消防、医療なんかでも採用されてる、防水透湿膜の専門メーカーなのよ。
ちなみに防水透湿性能だけじゃなく防風性能もある。バイク乗りにはマジで最高。冬場のライディングでは、防風性能はめちゃめちゃ重要だからね。
インナーは驚きのメリノウール100%
最後に裏地なんだけど、なんとメリノウール。
登山装備としても愛される高級ウールね。なんせ暑くても寒くても快適で、汗をかいても蒸れにくくて、ついでに足も臭くなりにくい。しかもウールのくせにチクチクしづらいという、マジでメリットしかない凄い天然素材なのよ。
ちなみに、冬場はメリノウール素材のベースレイヤーとかを一枚持っておくとめちゃめちゃ便利でオススメ。
さて、自分みたいなメリノウール大好きマンだと、メリノウール製品ってだけじゃ素直に満足できない。メリノウール含有率が知りたくなっちゃうのよ。
よくあるメリノウール靴下はだいたい含有率60%くらいから。
じゃあ「100%完全防水・透湿ソックス」はどうかっていうと、デイトナさんに聞いてみたところ、「インナー部はメリノウール100%」とのこと。これは凄いですよ。
手触りはいかに
靴下本体を触ってみると、結構柔らかい感触。防水デニムとかって結構ゴワゴワだけど、そこまでではない。普通の靴下よりは厚手でコシがあるね。
表地の中央部分が縫い目みたいになってて「これじゃ縫い目から浸水するじゃん」とか思ったんだけど、よくよくみてみたら縫い目じゃないわこれ。
こちらもデイトナさんに確認してみたところ、中間層の透湿防水膜を融着してるとのこと。
なるほど、そうしないと中間層だけズレちゃうもんね。
実際に防水性能を試してみた
メーカーで防水テストもしてるだろうし、結果はわかり切ってるけどせっかくだから防水能力を実験。
娘から借りてきた電池式循環シャワーで10分ほど水をかけてみることにするよ。
電池式循環シャワーからどれくらい水が出てるかも一応調べておこう。
吐水量を三回ほど測ってたところ、だいたい10秒当たり約270ml(新品電池時)で、誤差は10%以内だった。
つまり10分あたり16200ml。この水量が果たして多いのか少ないのかよくわからんけどね。
さて、実験開始。
実験終了。10分間シャワーを浴びせ続けた結果、表地はびしゃびしゃ。軽く絞れるくらい。
でも裏側は乾いてる。水気なし。
結論:この程度では水漏れしない
そりゃそうだよね、100%完全防水・透湿ソックスって名前つけるくらいだから、そりゃ防水性能が高いにきまってる。
過酷なテストもしてるだろうし。なんならホース突っ込んで水貯めてる画像も見たことあるし。ただ、防水テストのセットを組むのが楽しく止まらなかったのよ。
せっかくだから動画も撮っといたよ。テストの模様はこちら。
履き心地は?
実際に履き心地もチェック。メリノウール使用で防風素材なので、寒い時期は快適に決まってる。
なので、逆に暑いときに履いてみて試してみよう。
外気温約30度の日中に、ポケモンGOもってうろうろと散歩してみた。
歩いてみたけど、思ってたよりはサラサラして暑くない。夏用のメッシュ靴下にはもちろんかなわないけど。
ただ、見た目に反して熱がこもらないというか、サラサラしてる。フィット感なさそうなのに足に馴染むし。ハイテク&天然素材の力はすごいな。
川遊びでも結構頑張ってくれた
川キャンプに行ったので、川遊びも試してみた。想定される利用シーンではない気がするけど。
川の流れに対しても防水自体は余裕で機能してる。水流に対しての防水は余裕だったけど、水をかぶるとさすがに上から水が入り込むね。
あと、予想外の効果としてかなり防寒効果が高い。山の上だったので、水温はかなり低かったんだけど、全然余裕。
ただ、ゆうて靴下なんで石を踏むと痛い。あと砂にめり込むと砂だらけになる。
まとめ
防水性能はもちろんだけど、普通に高機能ソックスとして、ツーリングやキャンプで大活躍してくれそう。あとは黒だけじゃなく柄物とか出てくれると嬉しいな。
レポート:若林浩志