「Maanboard」by Motocicli Audaci
このコンテストに投票をした人々の63%から支持されてトップになったのは、スペインはサルデーニャを拠点として活動するカスタムビルダー「Motocicli Audaci」が、レブル500をベースにカスタマイズした「Maanboard」。
スタンダードなレブル500のベーシックモデル的なイメージを感じさせない、1930年代のサンドレーサーからインスピレーションを得たという、クラシカルでワイルドなスタイルを構築。全身非常に低いフォルムでノーマルから大きくイメージチェンジ。しかしフレームはレブルのノーマルのままで加工はされておらず、さらにタンクやスイングアームもノーマルのままだという。
スプリンガーフォークをはじめ、ワイドでクラシカルなハンドルバー、19インチ径の前後ワイヤースポークホイールや、独自のタイトな取り回しのステンレス製フルエキゾーストなど、高い技術を活かしてワンオフで製作されたパーツを組み合わせ、往年のレーサー的なイメージを強調。
スプリンガーフォークは、ノーマルフレームで低いボディラインを追求するため、フロントホイール位置を前進させる必要もあったから採用されたとも。
「Maanboard」の独特なロー&ロングフォルムを引き締めるのは、特注のカスタムテール。そしてこのボディラインを、太陽の当たり方で見え方が変わるキャンディーブルーのボディカラーとユニークなグラフィックで彩って、圧倒的な存在感と美しさを両立したことが支持されたようだ。
「Rebel Street」 by 5FOUR HONDA
投票者の59%から得票を得て2位になったのは、イギリスの著名なカスタムビルダー、ガイ・ウィリソンが主宰する「5Four Honda」が製作した「レブル・ストリート」 。
これもレブル500がベースで、70年代のホンダレーサーを想わせるキャンディレッドのボディカラーと軽快なトラッカーシートなど「5Four Honda」が得意とする、レーシーさ満点なダートトラックレーサー風スタイルで注目を集めた。
前後17インチのワイヤースポークホイールや大径のローターを備えるブレーキ、短く切り詰められたサイレンサー、鮮やかなレッドアルマイト仕上げのホイールハブなど、スポーティな機能パーツを違和感なく組み合わせたことでも注目を集めた。
「RUCY」by HONDA Garonda
3位には、レブル500をベースにポルトガルのホンダ・ガロンダによって製作された「ルーシー」が選出された。「ルーシー」は1位・2位のような大胆なカスタムから一転した比較的ライトなカスタムなのが逆に目立つ。
60年代後半~70 年代前半に販売されていたCB175のカラーリングにヒントを得た、ゴールドとホワイトを組み合わせたシックで華やかなカスタムペイントがレブル500本来のスタイルにベストマッチし、レトロクルーザーへと生まれ変わった。
ホワイトリボンタイヤなど、クラシカルさを際立たせるアイテムも効果的に使用して巧みにイメージチェンジしていて、投票者の53%から得票を集めた。
2022 ホンダ・カスタム・コンテストのエントリー車10台
コンテストにエントリーしたカスタム・レブルは全10台。惜しくも入賞を逃したモデルもまとめてチェック!
レポート:小松信夫