クラシカルな中にもモダンでシンプルなイメージのV7ストーンに対し、V7スペシャルも多くの部分でストーンと共通のメカニズムとスタイリングを持つ。しかし、前後スポークホイール装着、クラシカルなカラー&グラフィクや上質なディテールによって、1975年型のV750S3をモチーフにしたエレガントなビンテージスタイルへと変身。試乗インプレッションは、平嶋夏海さんがお届け。
文:平嶋夏海、ゴーグル編集部/写真:柴田直行

モト・グッツィ「V7スペシャル」インプレ(平嶋夏海)

画像: MOTO GUZZI V7 SPECIAL 総排気量:853.4cc エンジン形式:空冷4ストOHV2バルブ90°V型2気筒 シート高:780mm 車両重量:223 Kg ※走行可能状態(燃料は90%搭載時) 税込価格:132万円 撮影車両はオプション装着車

MOTO GUZZI V7 SPECIAL

総排気量:853.4cc
エンジン形式:空冷4ストOHV2バルブ90°V型2気筒
シート高:780mm
車両重量:223 Kg ※走行可能状態(燃料は90%搭載時)

税込価格:132万円

撮影車両はオプション装着車

ネイキッド好きの私には抜群のバランスと設定

やっぱりバーハンドル良いですね~、なんて思ってしまいました。元々ネイキッドのアップライトなライディングポジションが好きなのもあり、走っててメチャクチャ楽ですよ。V7Ⅲレーサーはセパハンの割にハンドル位置が高く乗りやすいというポイントが大きいのですが、「ネイキッド良いな~」「バーハンドル良いな~」というのが素直な気持ちです。

画像1: モト・グッツィ「V7スペシャル」インプレ(平嶋夏海)

V7Ⅲレーサーと比べるとシートが太めで、若干足つき性が変わるぐらいで、大きく特性が変わらないのかな? もちろん排気量も大きくなって、高速道路での走行において余裕が生まれたな、と。ナナハンでも高速道路を走行する上で不便や不満は一切なかったのですが、排気量の分だけ確実な余裕を感じました。

低速域の鼓動感も変に増えていたら嫌だなと思っていました。鼓動感が大き過ぎると運転し辛くなって、振動も多くなって疲れてしまいます。大きい鼓動感に対して注目した一瞬は良いかもしれないけど、ツーリングで長距離走ろうと思った時に邪魔だな、と私は思ってしまうんです。V7 SPECIALは、スペシャルだからといって鼓動感や振動を大きくしたり際立たせたりせず、今まで通りフラットな感じが良い印象でした。

画像2: モト・グッツィ「V7スペシャル」インプレ(平嶋夏海)

もう一つのポイントとして、フロントフォークが柔軟に良く動く上に、ゆっくり沈み込む感じが私好みでした。ギュッギュとコシがありすぎるものではなく、どちらかといえばソフトな感じですね。ゆったり走りたい場合には向いていますよね。

オプションのシールドは、どこまで風が避けられるのか高速道路で伏せてみたりしたのですが、逆にシールドの下の方から風が巻き上がる感じになっているみたいで、普通の乗車姿勢で効果が出るようでした。かなり高めの設定なのですが視界の邪魔にならいし、頭部には風が当たりますが首元あたりまで風が切れている感じで丁度良かったです。

画像3: モト・グッツィ「V7スペシャル」インプレ(平嶋夏海)

ストップ&ゴーが繰り返される街乗りでは、相変わらずクラッチは私には重いのですが、アップライトなバーハンドルのお陰でハンドルに体重が載っていないぶん辛さが軽減され、不安が募る要素はありませんでした。また、多少ラフな操作であってもスムーズに走ってしまうという大らかな良さがありますね。

V7 SPECIALは、ミドルクラスからステップアップを考えている人で、クラシックタイプ好きで人と被りたくないという人にはお勧めです。次の車両で「何が良いかな?」と、どんなバイクがあるか解っていない人や、乗りたいものが明確になっていない人に、国内メーカー以外の選択肢のひとつとして候補として挙げたいですよね。

画像4: モト・グッツィ「V7スペシャル」インプレ(平嶋夏海)

初めて大型に挑戦する人で、敢えてクセのあるものを乗りこなしたいという願望がないのであれば、私はフラットなものを薦めています。乗りやすくて、長く乗れて、乗る頻度が多くなりそうなバイクですね。ライディングポジションも乗りやすく長距離も楽なので、V7 SPECIALもそのチェックポイントをクリアしていますよね。カスタムパーツも揃っているので、ショップの方と相談するのも楽しめるかな、と思います。

画像1: モト・グッツィ「V7スペシャル」インプレ(2022年・平嶋夏海)
画像2: モト・グッツィ「V7スペシャル」インプレ(2022年・平嶋夏海)

今の人はどこかに行ったら写真撮ってSNSにアップするというのが当たり前なので、V7 SPECIALの様なメッキパーツや綺麗な塗装やラインなどが映えるので良いですよね。やっぱり、メッキパーツが多いのは目を引きますから、写真映えの大事なポイントです! サイドカバーもバイカラーのデザインになっていてお洒落ですよね。

最後に、V7 SPECIALはルックスは個性的だけど、ジャジャ馬では決してなく、チカラの出方や操作性等々中身は乗りやすい設定でバランスが良いので初心者にもお勧め出来ます。

画像5: モト・グッツィ「V7スペシャル」インプレ(平嶋夏海)

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