BMWからリリースされた電動ビッグスクーター「CE 04」に試乗するのは、人気アニメ声優でYouTuber、モデルとしても活躍する夜道 雪さん。夜道さんは軽二輪規格(排気量250cc以下サイズ)の電動ビッグスクーターに乗ることはもちろん、触れるのも初めてとのこと。独特の操作感や扱い方、はたまたガソリン車との違いなどについても語ってもらいました。東京を飛び出して、海を眺めに高速クルージングへGO!
ライダー:夜道 雪/文:守田二草、小松信夫、ゴーグル編集部/写真:伊勢 悟

BMW「CE 04」インプレ

画像1: BMW CE 04 定格出力:15kW (20PS) モーター形式:永久磁石式同期発動機 走行可能距離:130km(WMTCに準拠) シート高:800mm 車両重量:231kg 発売日:2022年4月22日 税込価格:168万7000円~

BMW CE 04

定格出力:15kW (20PS)
モーター形式:永久磁石式同期発動機
走行可能距離:130km(WMTCに準拠)
シート高:800mm
車両重量:231kg

発売日:2022年4月22日
税込価格:168万7000円~

上質なデザインと走りをおごる新感覚EVコミューター!

「最初は電動バイクって、欲しいと思わなかったし、一生縁がないんだろうな……って思っていました」

なんとなく電動バイクに苦手意識を持っていたという夜道 雪さん。ある日、原付一種クラスの電動スクーターに試乗したことから、イメージがガラリと変わったという。

「すっごく楽しかったんです! それが忘れられなくって、また乗ってみたいって思っていました」
そんな夜道さんが今回試乗するのは、BMWモトラッドが2022年4月に日本市場に投入したばかりの「CE04(シーイー・ゼロフォー)」です。 

100%完全に電力だけで動く電動スクーターで、日本仕様では、車両区分は軽二輪車(排気量125cc超~250cc以下)に相当。このクラスは高速道路を走ることができて、車検の必要がありません。しかも、普通自動二輪免許(AT限定)で乗ることができるという、メリットの多いカテゴリーなのです。

画像1: BMW「CE 04」インプレ

「第一印象で未来的なデザインが気になっていました」

ステップボード下には、スリムなバッテリーユニットとコンパクトなドライブトレインを配置して重心を低く設定。ロングホイールベースで迫力あるロー&ロングのフォルムを形成しています。

ディテールも特徴的で、唯一無二の存在感を放っています。そこで、数ある特徴の中でも夜道さんが特に気に入ったというポイントを教えてもらいました。

「まずは、モニター。『最新』って感じでカッコいいですよね」

フルHDの解像度を誇る10.25インチのTFT液晶ディスプレイを装備。ナビゲーションシステムやスマートフォンとの連携もOK。フロントパネルの左側には、USB・Cコネクターを備えたグローブボックスがあり、スマートフォンの充電もできます。中央には12Vのシガーソケット。右側に充電ポートをレイアウト。使い勝手はよさそうです。

「あとはですね、メットインできる収納! 小さめのヘルメットだったら入りそう」

シート下にラゲッジスペースを設置。実際に試してみたら、夜道さんが愛用するアライ「アストロGX」はギリギリ入らず……。しかし、ジェットタイプなら入りそう。標準装備の「Mode2充電ケーブル」の収納場所としても活用できます。

画像2: BMW「CE 04」インプレ

「それにシートのデザイン。目盛りみたいなのがついていて、『1・2・3・4・5』って書いてある。10センチ間隔なのかな? 何が測れるかわからないけれど(笑)。シート下のすき間とかも、デザイン性があってとってもイイですね」

質感の違うブラックで統一された足まわりもポイント。ディッシュホイールに片持ちのスイングアーム、オープンタイプのベルトドライブなどのデザイン性がお気に入りです。

「黒いディスクホイールもカッコいい! オープンのベルトドライブも珍しい。見慣れないですけど、このバイクに似合ってますね」

マシン自体にも、SFアニメのような雰囲気を感じるといいます。

「全体を見た時に、ロケットみたいな……。『エヴァンゲリオン』のコックピットみたいな、近未来的なデザインがいいと思います」

画像2: 【インプレ】BMW「CE 04」を夜道雪さんがテスト! 新型電動スクーターの乗り心地やデザインについて思ったこととは?
画像3: 【インプレ】BMW「CE 04」を夜道雪さんがテスト! 新型電動スクーターの乗り心地やデザインについて思ったこととは?

痛快なエレクトリックパワーで楽しく快適にクルージング

身長155cmと小柄な夜道 雪さん。実際にCE04を目の当たりにすると、車格を大きく感じたそうです。

「結構、思ったより大きいですね……。写真とかで見たことがあったけど、実際に見てみたら大きいなって感じました」

250ccクラスの軽二輪に分類されていますが、車格的には400ccクラスといったところ。800mmあるシート高も夜道さんにとって絶妙なスペックです。シート幅やステップ位置などによって、足着きが左右されるのだそうです。

「普段だったら800mmぐらいなら全然いけるんですけど、シートの幅が広いので、またがった時に足が突っかかる感じがしました。でも、走り出しちゃえば、片足が着けば充分。問題はありません!」

車重は231kgありますが、バック機構を搭載しているので取り回しは簡単。左ハンドルにある「R」ボタンを押し、スロットルを捻るだけ。速度調整もできるので小柄な女性でも使いやすくなっています。

画像3: BMW「CE 04」インプレ

まずは実際に乗り味も体験するため、初夏の房総へ向かって出発! 東京湾アクアラインを渡って、内房の海を目指して走り出しました。

「加速がスゴい! サーッて無理せずにスピードが出ます。気持ちよく加速してくれるので、良くも悪くもスピードを出しちゃっている感じがしないかも」

最高出力31kW(42PS)、最大トルク62Nmという強力な電気モーターと、容量60.6Ah(8.9kW時)で高速充電に対応するリチウムイオンバッテリーを搭載。日常の使用に適した「エコ」、「レイン」、「ロード」に、走りの楽しさを追求した「ダイナミック」の4つのライディングモードを採用しています。

優れた発進加速性を発揮する「トラフィック・ライト・スタート」機能を搭載し、0~50km/hの加速はわずか2.6秒! 最高速度は120km/hで、市街地だけでなく幹線道路や高速道路もこなせます。航続距離は約130kmを確保。ライディングモードによって航続可能距離は変動しますが、モードごとにモニターに表示されるので便利。航続可能距離に応じて、ツーリングルートの予定も立てやすくなります。

画像4: BMW「CE 04」インプレ

ちなみに走ってきた東京湾アクアライン。強風の影響で通行止めになりやすいことで知られていますが、そこで夜道さんはパワフルな電動モーターの恩恵を実感したそうです。

「風を受けてブレる感じはするんですけど、全然困らないくらいパワーがあります。低重心のおかげでコントロール性も補ってくれます。乗り心地がよくて高級な椅子に乗っているような感じ。シートに突起があって、後ろにズッと下がらないので、守られてる感じもイイです。乗っていて疲れがまったく来ない。電動バイクに慣れていない人でも簡単に扱いこなせそう‼」

電気の力が生み出す新感覚の乗り味に、驚きを隠しきれないご様子。アクセルを戻した時にバッテリーの状況を表示します。充電する回生ブレーキの感覚もユニークに感じたそうです。

「回生ブレーキの効きが強くていい。ブレーキをギュッて握るよりも、アクセルだけを使ってスピードコントロールできちゃう。充電にもなるから、ブレーキよりもこちらを使っちゃいますね」

一方でホイールベースが長いので、小回りが効かないのかも…と不安に思っていたそうですが、実際には扱いやすかったと言います。

「意外と安定していて、スゴく曲がりやすかった! 重心が低くてドッシリしているので、低速とかでも体がブレずに、安定して曲がっていける感じがしました」

ひとつ難点があるとしたら、高速道路でのウインドシールドです。

「高速ではウインドシールドが意外と仕事してくれなかった(笑)。高速道路も走る人なら、もうちょっと大きくてもいいかも。モニターも見やすくなるんじゃないかな。カスタムパーツがついてくれればもっといいかも!」

高速道路でも走る頻度が高い人なら、風防効果を高めることができるオプションのラージウインドシールドがオススメです。

画像5: BMW「CE 04」インプレ

こうして撮影終了。残りの電力が少なくなってきたので、EV充電ステーションのある近くのイオンモールへ向かいます。CE04の日本仕様における充電方法ですが、家庭用100Vの充電は不可。車両に付属する充電器「Mode2」は単相200V/15Aで、電力会社との契約とコンセントの設置工事が必要です。また、現況ではサービスエリア、パーキングエリアにあるチャデモは使用できません。「Mode3」の高速充電に対応しており、EV200V普通充電器、BMW純正ウォールボックスなどを使用することができます。

充電を待ちながら休憩を兼ねた遅めのランチを取りました。朝から一般道そして高速道路まで走った夜道さんですが、まだまだ元気いっぱいです。

「普通の250ccバイクよりも音が静かな分、よりパワーを感じました。乗っていて疲れがまったく来ない! ガソリン車と違うおもしろさがありました。あの加速力は一度味わってみて欲しいですね!」

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