1200ラリープロを特徴づけるのはその足回りで、フロント21インチ、リア18インチ径のスポークホイール、タイヤはメッツラーのKaroo Street、ストロークの長い電子制御サスペンションなどでオフロード走行向けに仕上げられている。コーナリングABSやコーナリングトラクションコントロールをはじめとする最新の電子制御デバイスも装備し、ライディングモードにはオフロードプロモードを追加。
上級版のエクスプローラーは、1200GTと同じく30Lタンク、大きなタンクを保護するガードバーを装備。安全性を高めるブラインドスポットレーダーも装備されている。
文:山口銀次郎、ゴーグル編集部/写真:柴田直行
トライアンフ「タイガー1200ラリー」各部装備・ディテール解説
エンジン
不等間隔爆発となり、低回転での力強いトルクと、高回転での多気筒らしいパワーを両立するTプレーンクランクを採用する、水冷並列3気筒エンジンは1200GTと共通。駆動系は信頼性の高いシャフトドライブ。
フロントサスペンション&ホイール
オフロード車のようなフロント21インチ径でチューブレス構造のワイヤースポークホイール。ブレーキはブレンボ製でラジアルマウントモノブロック構造のスティルマ・キャリパーを使用。倒立フロントフォークのストローク量は220mmと長く取られている。
リアサスペンション&スイングアーム
ドライブシャフトのケースを一体化した、トライリンク式スイングアームは、高い強度を持ちながら軽量な仕上がり。リアホイール径は1200GTと同じ18インチだが、ワイヤースポークを採用。
燃料タンク
ラリープロでは、容量20Lとして十分な航続距離を確保。よりハードなツーリングに向けたラリーエクスプローラーでは、30Lという巨大な容量でさらなる長距離走行に対応。タンクを保護するためのパイプガードが標準装備。
シート
2段階に高さ調整可能なセパレートシートはシリーズ全モデル共通。シート高は1200ラリープロでは875mm/895mmを選択可能。エクスプローラーではライダー側、パッセンジャー側の両方にシートヒーターも備えている。
テールランプ
コンパクトだが、優れた被視認性を実現するLEDテールランプ。上部にある四角いパーツは、リア側のブラインドスポットレーダー。
トライアンフ「タイガー1200ラリー」主なスペック・価格
※《 》内はエクスプローラー
全幅×全高 | 982×1547mm |
ホイールベース | 1560mm |
シート高 | 875-895mm |
車両重量 | 249kg《261kg》 |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒 |
総排気量 | 1160cc |
ボア×ストローク | 90.0×60.7mm |
圧縮比 | 13.2 |
最高出力 | 110.4kW(150PS)/9000rpm |
最大トルク | 130N・m/7000rpm |
燃料タンク容量 | 20L《30L》 |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24.1゜ |
トレール量 | 120mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70R19・150/70R18 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmダブルディスク・Φ282mmシングルディスク |
メーカー希望小売価格(ラリープロ) | 251万9000円~256万4000円(消費税10%込) |
同上(ラリーエクスプローラー) | 269万9000円~274万4000円(消費税10%込) |
文:山口銀次郎、ゴーグル編集部/写真:柴田直行