ヤマハ「トレーサー7」シリーズ2023年モデルの特徴
バランスの良いミドルツアラーが完成度をアップ!
ヤマハ「トレーサー7」は、スタンダードなネイキッドスポーツとして根強い人気のMT-07にも採用された、クロスプレーンコンセプトに基づいて開発された270度クランク採用の689cc水冷並列2気筒エンジンを搭載。トータルバランスに優れた扱いやすい性格と、機能的でスポーティなスタイルを併せ持つミドルサイズのスポーツツアラー。
その上級版の「トレーサー7GT」は、燃料タンク容量を3L増加して航続距離を伸ばしたのをはじめ、快適性を高めたシートや大型スクリーン、サイドケースを標準装備とするなど装備を充実させることによって、大きくツアラー適性を高めたモデルだ。
今回発表された2023年モデルの「トレーサー7」と「トレーサー7GT」は、基本的なスタイリングやメカニズムについては、2020年に「トレーサー7」として登場した従来モデルを基本的に受け継いでいる。
大きな変更点はメーターで、新たに5インチサイズのカラーTFT液晶パネルを用いたものへ一新。表示もアナログスタイルで機能的な「ツーリング」モードと、よりスタイリッシュで現代的なデザインの「ストリート」モードを選択することが可能。メーターの左右には、USBポートと12V電源ソケットも追加された。
ヤマハが2023年モデルで広く採用しているコネクテッド機能も搭載され、ライダーの持っているスマートフォンにヤマハのMyRideアプリをインストールしておけば、Bluetoothを介してトレーサーと接続でき、着信や電子メールなどの情報をメーター上で表示可能。表示モード変更やMyRideアプリとの連携に関する設定は、ハンドルに設けられたスイッチで容易に行える。
2023年モデルでのメカニズムについての改良で目立つのは、フロントブレーキの強化のためにローター径をφ298mmへと拡大したこと。
これに合わせて、フロントフォークのセッティングや、伸側減衰力やプリロード調整機構なども見直されている。またエンジンには、オプションのクイックシフター装着のための配線が追加された。
ヤマハ「トレーサー7」2023年モデルのカラーバリエーション
ボディカラーは、スタンダードな「トレーサー7」がアイコンパフォーマンス、ミッドナイトブラック、レッドラインの3タイプ。
ヤマハ「トレーサー7 GT」2023年モデルのカラーバリエーション
上級版の「トレーサー7GT」では、アイコンパフォーマンス、ファントムブルー、ミッドナイトブラックの3タイプが用意される。
ヤマハ「トレーサー7」シリーズ2023年モデルの公式動画・写真
ヤマハ「トレーサー7」シリーズ2023年モデルの主なスペック
全長×全幅×全高 | 2140×840×1290~1330mm |
ホイールベース | 1460mm |
シート高 | 835mm |
車両重量 | 197kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 689cc |
ボア×ストローク | 80×68.6mm |
圧縮比 | 11.5 |
最高出力 | 54kW/8750rpm |
最大トルク | 6.83kg-m/6500rpm |
燃料タンク容量 | 17L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 25° |
トレール | 90mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17・180/55ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | φ298mmダブルディスク・φ245mmディスク |
まとめ:小松信夫