防風素材や発熱繊維、電熱アイテムの登場で、冬のライディングは「ひたすら重ね着して耐える」時代ではなくなった。ツーリング動画撮影のためモトグッチV7Ⅲレーサーでツーリングする平嶋夏海、クロスカブで片道60kmの下道通勤を楽しむオートバイ編集部・黒田、インプレ撮影でいろいろなオートバイで一日中駆け回るテスター太田安治。それぞれが試行錯誤してたどり着いた冬対策を紹介しよう。

平嶋夏海の防寒装備

画像: モトグッチV7Ⅲレーサーにはグリップヒーターを装着。「ホントは12ボルトの電熱ウエアを使いたいけど、このバイクは発電容量がギリギリみたいなんで検討中です」

モトグッチV7Ⅲレーサーにはグリップヒーターを装着。「ホントは12ボルトの電熱ウエアを使いたいけど、このバイクは発電容量がギリギリみたいなんで検討中です」

装備の詳細
ヘルメット:アライ アストロGX(ピンロックシート付き)
ジャケット:ダイネーゼ トナーレレディD-DRT XTジャケット
電熱ジャケット:アールエスタイチ RSU634
電熱グローブ:アールエスタイチ RST650
オーバーパンツ:ダイネーゼ カーヴマスター2レディゴアテックスパンツ
ブーツ:ティンバーランド レディースプレミアムウォータープルーフブーツ

電熱アイテムを賢く使い、冬でもツーリングを楽しんでます

冬のツーリングは寒いから行きたくないと思っていたけど、電熱グローブを使ってから「アリかな」と思い始め、オーバーパンツを履いてみたら全然寒くないじゃん! って。冬ツーは辛いという考えが変わりました。

しっかり着込むと出発前に汗をかいてしまうこともあるし、動きづらくなります。手首のバッテリーが邪魔に感じたり、予備バッテリーでバックが重かったりもするけど、ツーリング中の寒さと天秤にかけたら、防寒対策バッチリのほうが余裕で勝ちますから。

上半身は汗を吸うようにキャミソールの上からヒートテックの「極暖」を着て、裏起毛のトップス、タイチの電熱インナージャケット、ダイネーゼのジャケットを重ねています。ダウンはモコモコになるのでほとんど着ませんね。下はカドヤのヒートランパートにデニムパンツだけ。オーバーパンツは動きにくくて足着きも悪くなるから最終手段です(笑)

「こたつの中みたい」までポカポカにできる電熱の防寒着は最強ですが、私は眠くならないようにパワーを弱めて「ギリ寒くない」くらいにしています。これでバッテリーも夜まで持つようになりました。

冬は肌が乾燥して痒くなってもグローブしてると掻けない(笑)から、走り出す前にヴァセリンのボディローションを塗ることも大事。あとは、靴下にカイロを貼る時は足の甲に貼ると足汗をかかないし、カイロが空気に当たってしっかり温かさを保ってくれますよ。

画像: 冬ツーリングのイメージを変えるきっかけになったアールエスタイチの電熱グローブ。スペアバッテリーを持っていけば一日中安心して走れるそうだ。

冬ツーリングのイメージを変えるきっかけになったアールエスタイチの電熱グローブ。スペアバッテリーを持っていけば一日中安心して走れるそうだ。

「ダウン系のインナーを着るとモコモコして動きにくいし、温度調整できないし、太って見えちゃうから…」ということで、アールエスタイチの電熱インナージャケットを愛用。

寒さ対策の最終手段だというオーバーパンツ。ゴアテックス素材なので雨でもレインウエアは不要。ダウンのインナーパンツが付属しているが、「ヒートランパートを履いていればインナーダウンの必要性は感じない」そうだ。

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