まとめ:斎藤ハルコ/写真:井上 演/ゲスト:橋爪ヨウコ
※この記事は月刊『オートバイ』2022年10月号に掲載したものを再編集しております。
※東金砂神社境内での撮影は、特別な許可を得ています。
橋爪ヨウコ×佐々木優太 開運ツーリングトーク
バイクと芸人活動の後押しは深すぎるほどの家族愛!?
橋爪ヨウコ(以下橋爪) 今日はめちゃくちゃ、私スペシャルな神社に案内してくださって、ありがとうございました! 本当は芸人として『女芸人No.1決定戦 THE W』で決勝に行きたいとか他の目標もあったんですけど、バイク雑誌でコンビとしての活動を言うのもな~と思って、事前のアンケートに書かなかったんです。なのにお笑いだったり、バイクだったり、全部に配慮してくれたのが嬉しかったです。
佐々木優太(以下佐々木) そこまで考えての〝神社ソムリエ〟ですから! 『W』の決勝も行きましょうよ!
橋爪 今年は行けるように、どうにかがんばります!
佐々木 ところで今さらですが、ヨウコさんがハーレーに乗り始めたキッカケって、なんだったんですか?
橋爪 じつは私、あるお店で集団食中毒になったことがあるんです。O-157と黄色ブドウ球菌のダブルでくらってしまって、ちょっと死にかけてしまって。2~3日意識も戻らなくて入院した時に考えたのが、「ああ、お笑いとして売れなかったな」でも「結婚しなかったな」でもなくて、「私、ハーレー乗らずに死ぬんだな」だったんですね。売れるとか、結婚とかは相手がいるもので、自分の力だけではどうにもできない部分があるじゃないですか。でもハーレーは、自分で叶えられる唯一の夢だと思って。保健所も入るレベルの集団食中毒だったので、まとまった保険金が下りて、そのお金で大型二輪免許を取りに行ったんです。
佐々木 保険金のめちゃくちゃ有効活用じゃないですか!
橋爪 そうなんです。命を犠牲にして得たお金だから、なんか自分の身になることに使わなくちゃと思ったので(笑)。あのハーレーは、ネットオークションで買ったんですよ。
佐々木 えっ、ネットオークションで買ったん!? 思いきったな~。
橋爪 バイクを知る周囲の人みんなに止められました(笑)。でも私はどうしても、黒タンクにあの純正ハーレーロゴが入った883が欲しかったんですね。いろんなお店を10店舗くらい見て回ったんですけど、どこもめちゃくちゃ高かったんですよ。しかも走行距離が3万kmを超えてるものしかなくて。そしたらネットで見つけたので、直接やり取りして、「純正部品も全部付属する」と言われたので買ったんです。買った後も、ハーレーやカスタムについていろいろ教えてもらってて、すごく良い売り手の方と出会えました。
佐々木 それは本当にラッキーでしたね。ちなみに、いくらかだったか聞いてもいいですか?
橋爪 全然いいです。100万です。しかも走行距離1万kmを切ってて。
佐々木 それは安い!
橋爪 ただ私はそんな金額をまとめて用意できないので、お兄ちゃんに買ってもらって、月々返済してます。利子のないお兄ちゃんローンです(笑)。
佐々木 ご家族に愛されてますねぇ。
橋爪 兄は結婚して子供が2人いるんですけど、私はいまだに兄におんぶに抱っこで(笑)。父が大型二輪免許を持ってて、兄も中免持ってるんですけど、兄も父も私に対する愛情が本当に強すぎるんですよ。これを言うと絶対引かれるんですけど、いまだに父親とか、群馬から私に会いに東京に来る口実を作るために、トイレットペーパーとティッシュと洗剤を届けてくれるんです。私は買えないって設定になってて。私は全然自分で買えるし、交通費の方が高くついちゃうんですけど。
佐々木 溺愛じゃないですか!
橋爪 コロナ禍になって来れなくなっちゃったんですけど、前は私の出るライブにも全部来てたんですよ。多いときは月に30本くらい出るのに、それも全部仕事終わりに来てて。
佐々木 ええっ全部!? それはちょっと怖い(笑)。
橋爪 怖いんですよ(笑)。でも私はそれが当たり前過ぎて。母は16年前に亡くなっちゃったんですが、お笑いを始めてからずっと、ライブには父と母とおばあちゃんが一緒に来てくれてました。おばあちゃんが足腰悪くなってからは、おばあちゃんのグループホームで私がお笑いライブやったりしてましたね。そう考えると私、すごく家族に愛されてるかもしれないですね。
佐々木 めちゃくちゃ愛されてますよ(笑)。最初からそうでした?
橋爪 そうですね。私、5歳からサッカーしてたんですけど、試合に勝ったら父親が1万円くれるんですよ。私、プロなのかっていう(笑)。さすがに年齢的にも今は仕送りはもらってないですけど、父がずっとスポンサーというか、甘やかされてる自覚はあります。お笑いだと投票で順位が決まる大会とかもあるんですけど、それこそ以前、NHKラジオ第1で「しゃべくり王」って漫才で1位を決める番組に出た時は、父親が群馬の漫喫を回りまくって投票して優勝しました(笑)。全然売れてない私達がカミナリとかに勝っちゃったので、会場が「なんで?」みたいな感じでざわついちゃって。
佐々木 お父さんすごすぎる(笑)。
橋爪 もうほんと父親が押してくれるので…。ありがたいことだけど、それで優勝できるシステムはどうなんだと思うんですけどね(笑)。
佐々木 僕、自分の娘にそこまで愛情注げるか考えちゃいました(笑)。これからもお父さんやお兄さんの愛情の後押しと、今日の参拝にあやかって、ますますのご活躍をお祈りしてます!
橋爪 はい。パワーもらったし、もう今日から飛躍しちゃいますよ!
佐々木 飛躍しちゃってください!
今回の休憩処
cafe SYARIN
茨城県那珂市横堀52-7
バイク関連の内装がおしゃれな居心地の良いカフェ。ソース類もすべて手作りのパスタや種類豊富なホットサンドがメチャうまでした! 僕たちの訪問をバイク好きのオーナー夫妻と常連さん達が暖かく出迎えてくれました。
まとめ:斎藤ハルコ/写真:井上 演/ゲスト:橋爪ヨウコ
※この記事は月刊『オートバイ』2022年10月号に掲載したものを再編集しております。
※東金砂神社境内での撮影は、特別な許可を得ています。