文:黒田健一/写真:関野 温
ホンダ「XR250」でオンロードもオフロードも満喫する方法
まるで着せ替え人形のような遊び方ができるXRの魅力
早いもので、このXR250を購入してから20年が経過した。走行距離は70000kmを突破しているが、エンジンは絶好調。この間に何台もオートバイを乗り換えているが、XR250だけは売る気にならなかった。それほどのお気に入りで、いまもその気持ちは変わっていないどころか、「バイクライフの最後はこのバイクで終えたい」と真剣に思っているほど惚れ込んでいる。
今回あらためてXR250のプレスリリースを見返したら、50万9000円で購入できたんだね。ヤス~! しかもフルアジャスタブルのフロントフォークが装着されていながらこの価格……いまでは考えられないよね。
「20年も経過しているからさぞかし調子が悪いのでは ⁉」と思うかもしれないが、空冷でキャブ仕様、デジタルな部分がほとんどないからまったく壊れないのよ。ま~シリンダーまわりからオイルがにじんでるけど、これはXR250の持病なのでそのまま放置。唯一交換したのはメーターバイザーだね。林道で転んだ時にねじ穴が割れてしまったので市販品に交換。ほんとは純正品にしたかったけど新品パーツが出ないんだよね。
今回のテーマ「モタード化」だけど、これがとても簡単。ちょっとした加工は必要だけど、それ以外はポン付けなので、その方法を伝授しよう!
モタードモード
オフロードモード
慣れれば30分でモタード仕様に大変身
ホイールの脱着交換作業は一見すると面倒くさそうに思うかもしれないが、慣れればまったく難しいことはない。ただ加工しなければならないパーツもあるので、それさえクリアしてしまえばあとは交換するだけ。
ホイールを交換するだけでバイクの雰囲気って大変身するよね。とくにモタードとオフ車ならなおさらだ。ちなみにこれだけホイール径が異なると足着き性も大幅に変わってくる。
オフロードモード
モタードモード
同じ1台、モードの違いを並べて比較してみると…
オフロードモード
モタードモード
ホイールコンバート時に必要なパーツ
XR250(倒立フォーク仕様)をモタード化するために、まず購入しなければならないのはモタードの純正ホイール。僕が中古で手に入れた10年以上前は、某大手オークションサイトで前後4万円くらいで落札できたが、絶版車となった今は前後セットが約10万円で出品されている。タケ~! 純正のモタードホイールは年式によって色が違う。初年度のXR250モタードのホイールはシルバーだったけど、2004年式はゴールド。どうせ買うならオシャレなゴールドがイイじゃない。
そして次に購入した方がいいのは前後のブレーキディスク。ホイールを交換するたびにディスクも付け替えるなんて面倒くさいからね。嬉しいことにXR250とモタードは前後のディスク径が同じ。つまりブレーキキャリパーもフロントフォークも同じなので、コンバートが簡単なんだ。それからリアスプロケットも購入した方がいいだろう。これも毎回付け替えるとなるとかなり大変なので…。
ついにホイール交換作業と行きたいところだが、フロントホイールに装着されているスピードメーターギアもモタード用を購入しなければならない。フロント21インチと17インチでは、速度表示が大きく異なるので必ずモタード用に交換しよう。
ついにモタード用ホイールを装着と行きたいのだが、その前にすることがある。実はオフ車用のフォークブーツとモタード用とでは形状が異なるので、オフ車にモタードホイールを装着するとタイヤとブーツが接触してしまう。よって接触する部分を削る必要があるのだ。これでフロントホイールのコンバートは完了。
次にリアホイールの交換だが、ここも一手間必要。オフ車とモタードではチェーンガードの形状が異なるので、モタード用ホイールを装着するとタイヤとガードが接触する。よって市販品、または純正のモタード用に交換する必要がある。これさえクリアすればモタード仕様の完成だ!