S.ロウズが今季初ポールポジション 小椋藍セカンドロー5番グリッド獲得
小椋藍(IDEMITSU Honda Team Asia)と南本宗一郎(Correos Prepago Yamaha VR46 MasterCamp)が出走したQ1。復帰2戦目の小椋がいきなりトップタイムを叩き出しQ1をトップで通過。復活を感じされる出だしとなった。一方、初めてのサーキットでの連戦が続く南本は15番手タイムでQ1敗退となった。
Q2に進出した小椋は好調な走りを続け、セッション中盤まではフロントロー圏内に入るタイムを更新していた。しかしセッション終盤から各ライダーのタイムが続々とタイムを更新し、小椋は最終的に5番グリッドから決勝を迎えることになった。プレシーズンテスト前の怪我の影響で今シーズンのスタートは躓いていた小椋だが、ようやく調子を取り戻しつつあるのかもしれない。
母国優勝を狙うアコスタがポールポジションを獲得すると思われたが、そのアコスタを上回ったのがロウズだった。昨年は怪我の影響もあり成績が低迷してしまっていたロウズだが、持ち味のスピードを取り戻し、今シーズン初のポールポジションを獲得した。2位にはアコスタ、3位にジェイク・ディクソン(Inde GASGAS Aspar M2)が入っている。
S.ロウズが圧巻のポールトゥウィンで今季初優勝
21周で行われた決勝レースは、2番グリッドスタートのアコスタがホールショットを奪いトップに浮上。しかしオープニングラップの最終コーナーで、ロウズが首位の座を奪い返す。トップに立ったロウズは2位アコスタに対し、差を広げ始める。
トップ2台が3位以下に差を広げていく中、3番手以下はアロンソ・ロペス(Speed Up Racing)、トニー・アルボリーノ(Elf Marc VDS Racing Team)、そして小椋による3位争いが展開される。小椋はアルボリーノとバトルを展開し、熾烈な4位争いとなる。そしてアルボリーノとのバトルを制した小椋が、3位ロペスを追いかけていく。
しかし残り9周のターン1でブレーキング勝負を仕掛けてきたアルボリーノのリアタイヤと小椋のフロントが接触し小椋が転倒。表彰台のチャンスだった小椋だが、無念のリタイアとなってしまった。
一方、トップのロウズはアコスタに対しギャップを拡げ、セーフティマージンを確保。ロウズは危なげない走りで今シーズン初優勝となった。
2位はアコスタ、3位はロペスとスペイン人ライダー2名が表彰台を獲得。また、ポイントリーダーのアルボリーノは4位だったため、アコスタとアルボリーノは同ポイントに。ランキングでは優勝回数の差で開幕戦で勝利したアコスタがチャンピオンシップポイントのトップに立った。
南本宗一郎は26位で完走。今後はMoto2での経験を引っ提げ、今季の主戦場であるアジアロードレース選手権に参戦する。
2023 Moto2 第4戦 決勝結果
ヨーロッパラウンド2戦目はフランスの「ブガッティ・サーキット」
第5戦はフランスの「ブガッティ・サーキット」が舞台だ。全長4.19km、右コーナー9、左コーナー5の中低速コーナーで構成されたサーキットで、ホームストレートからターン1にかけては高速コーナーとなっている。
ルマン24時間耐久レースの舞台でも知られ、4月にはEWC FIA世界耐久選手権の開幕戦として24時間の熱いバトルが繰り広げられた。
MotoGPにおいては2020年にはコロナウイルス蔓延の影響を受け、10月に開催されたが、今年は例年通り第6戦として5月に開催される。ストップ・アンド・ゴーのサーキットなだけに、ブレーキングが上手い選手が決勝レースに実力を発揮する可能性が高く、ランキング首位の座をアコスタに奪われたアルボリーノも逆襲に転じてくるだろう。
高低差もあり、難しいサーキットであるブガッティ・サーキットを攻略するのは一体誰なのか?
レポート:河村大志