D.オンジュがポールポジション獲得 山中琉聖が日本人来上位となる6番グリッドを獲得
古里太陽(Honda Team Asia)がQ1敗退となったが、佐々木歩夢(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)、鈴木竜生(Leopard Racing)、山中琉聖(Gaviota GASGAS Aspar M3)、鳥羽海渡(SIC58 Squadra Corse)の4名がQ2に進出。
予選Q2の序盤には、Q1トップタイム通過のロマーノ・フェナティ(Rivacold Snipers Team)が暫定トップタイムを記録しトップに浮上。しかしフェナティのタイムを上回ったのが、週末を通して好調のデニス・オンジュ(Red Bull KTM Ajo)。各ライダー最後のアタックを行うもオンジュのトップタイムを更新できず、オンジュのポールポジションが決定した。2位には前戦優勝のオルトラ、3位にダビデ・ムニョス(BOE Motorsports)が入った。
しかしムニョスはセッション終了間際の最終コーナーでハイサイドを喫し激しく転倒。予選3番グリッドを獲得するも、決勝は欠場となってしまった。
山中が日本人最上位となる6番グリッドを獲得。これまでフロントローを獲得し続けていた佐々木は8番手、鳥羽が13番手、鈴木が16番手という順位となった。
激しい優勝争いを制したI.オルトラが連勝!
全19周の決勝レースは、予選6番グリッドからスタートした山中が積極的な走りで先頭集団でレースを展開。3番手へ浮上。一方、ポールポジションスタートのオンジュのペースが上がらず、先頭集団から徐々に後退。ダニエル・オルガド(Red Bull KTM Tech3)、山中、オルトラ、ジャウマ・マシア(Leopard Racing)の4台で先頭集団を形成しレースをリードする。
好調の山中は2位に浮上しトップも視野に走っていたが、7周目にまさかのマシントラブルが発生し減速。ピットへ一度戻りレース再開するも、悔やみきれない展開となってしまった。
先頭はオルガド、マシア、オルトラが激しいバトルを繰り広げる中、バトルでラップタイムが下がった先頭集団にセカンドグループのトップにいた5位の佐々木が追いつき、優勝争いは混沌となる。
先頭を走るマシアはファイナルラップのターン8でダビデ・アロンソ(Gaviota GASGAS Aspar M3)とオルトラに抜かれ後退。トップ争いはオルトラが先頭でトップチェッカーを受けた。2位アロンソ、3位にマシアが入っている。
佐々木が4位でフィニッシュし、鈴木がが8位、古里が16位、25位は山中はトラブルがあり25位、鳥羽は今季初の転倒を喫しリタイアに終わっている。
2023 Moto3 第4戦 決勝結果
第5戦は2週間後のフランス「ブガッティ・サーキット」
第5戦は2週間後にフランスのブガッティ・サーキットで行われる。ホームストレートからターン1にかけては高速コーナーだが、それ以外はヘレス同様、中低速コーナーで構成されているブガッティ・サーキット。平均スピードが比較的遅いため、Moto3クラスでは毎年10台以上にもなる大集団で優勝争いが行われる。
日本人ライダーでは佐々木歩夢が昨年のフランスGPで2位表彰台を獲得している。開幕から速さを見せるものの、結果に結びつかなかった佐々木。第4戦スペインでようやく上位フィニッシュを果たし、勢いに乗った状態でフランスGPに臨んでほしい。
また、第4戦では無念のリタイアとなってしまった山中も印象的な速さを見せつけた。チームメイトのアロンソが2位表彰台を獲得したこともあり、チームとしても成績が上向いてきている印象だ。今回悔し涙を流した山中のリベンジにも期待したい。
レポート:河村大志