文:太田安治/写真:盛長幸夫/モデル:平嶋夏海
デイトナ「フロントフォークスタンド」テスト&レポート
フロントホイール周りのケア&メンテを効率化
プロのメカニックは前輪やフォークまわりの整備を行う際、ステムホール中央下側の穴に差し込んで車体前側をそっくり持ち上げる大型フロントスタンドを使う。しかしフォークの脱着以外なら、前輪を地面から浮かせられれば作業可能。デイトナの製品は左右のフォークボトムを下から持ち上げる仕様で、ステムホールの有無やカウル形状に関係なく使え、収納場所も取らないDIY派に適した機能/構造になっている。
使い方は大型フロントスタンドよりも簡単。リアスタンドを掛けて車体を垂直に立て、フォークボトムとスタンドのアタッチメントを合わせてアームを押し下げるだけ。アタッチメントにはウエイトが付いていて、ボトムに当たる部分が常に水平を保つ工夫も凝らされている。CBR250RRで試したところ、あっけないほど軽くリフトアップできた。
アタッチメントのスパン(間隔)は125〜270mm、高さは242〜343mmまで調整できるので、1本でミニバイクから大型モデルまで使える汎用性の高さも魅力。ただしフォークボトムの形状により、一部適合しない車種(ZX-25Rなど)があり、SFFタイプのフォークのように左右の内部構造が異なる場合はアクスルシャフトを抜くと左右が均一に縮まず安定しないことも考えられるから、導入前に使用する車種の仕様確認をお勧めする。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
タイヤ交換やブレーキディスク交換といった、ホイールの脱着が必要な作業を自分で行う人にお勧め。アタッチメントの調整幅やスタンド全体の剛性も充分だし、価格も割安感あり。これといった不満はありません。
文:太田安治/写真:盛長幸夫/モデル:平嶋夏海