文:濱矢文夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行
ホンダ「CRF1100Lアフリカツイン アドベンチャースポーツES」各部装備・ディテール解説
エンジン
ハードなオフロード走行や長距離ツーリングなど、幅広い用途で快適な走りを可能にする余裕のパワーを発揮するコンパクトな1082cc水冷並列ツイン。スロットルバイワイヤも採用して操作に対するリニアな反応も追求されている。写真は6速ミッションだが、クラッチ操作要らずでATとマニュアルスイッチシフト操作の選択が可能なDCT仕様も用意。
マフラー・リアブレーキ
マフラーは、十分なパワーとスポーティなサウンド、快適なパルス感を兼ね備えるために、排気経路を切り替える排気バルブシステムを採用。リアブレーキはローター径Φ256mmのシングルディスク。選択式ABSモードを備え、On-Road/Off-Roadモードを選択可能、ABSの動作をオフにもできる。
フロントサスペンション
倒立フォークと21インチ径ホイールなどはスタンダードモデルと同様だが、車両の走行状態に応じて減衰力を最適化できる、ショーワ製の電子制御サス・EERAを装備。低速時の乗り心地と高速時の安定感、オンロード走行性能とオフロード走破性といった相反する要求を高次元で両立させている。ライディングモードと連動する4つのサスペンションモードも選択可能。
リアサスペンション
軽量で高剛性なアルミ製スイングアームを採用、リアホイール径は18インチ。幅広い路面に対応するため作動性と路面追従性を追求し、オフロード走破性とオンロードの快適性を両立させている。また電動プリロードアジャスターも装備し、車両状態に応じたプリセットモードや、細かく調整できるUSERモードでセッティング可能。
ヘッドライトまわり
アフリカツインのアドベンチャースポーツには、メインのヘッドライトの下側に夜間のコーナリング時にバンク角に応じて3段階に照射範囲を切り替え、進向方向を効果的に照らし出すコーナリングライトを追加されている。スタンダードモデルとフロントマスクの印象が異なっている。
メーター
大型TFT液晶パネルで、ライディング中でも見やすい多機能メーターを実現。GOLD・SILVER・BRONZEと名付けられた、3つの表示モードを好みに応じて選択できる。AppleCarPlayにも対応し、iPhoneをケーブルで接続すれば、電話帳や音楽プレイリスト、マップアプリケーションなどのコンテンツがそのまま利用が可能。
燃料タンク
スタンダードの18Lに対し、アドベンチャースポーツは24Lという大容量を確保して長大な航続距離を実現。しかもオフロードライディングの邪魔にならないように作られており、サイドに強く張り出し、ボリュームを感じさせるデザインながらも、ニーグリップやスタンディングポジションでの快適さまで考慮しているという。
シート
オフロード走行時に必要となる前後の体重移動など、アグレッシブなライディングにも対応できるスリムでフラットなシート形状。標準状態でもシート高を830mm・810mmの2段階に調整できるようになっている。
テールランプまわり
コンパクトだがLEDの採用で十分な明るさを備えるテールランプ。シャープで洗練されたデザインのテールカウルの後端に埋め込まれる。
ホンダ「CRF1100Lアフリカツイン アドベンチャースポーツES」主なスペック・価格
※《 》内はDCT仕様車
全長×全幅×全高 | 2310×960×1445(スクリーン最上位置1500)mm |
ホイールベース | 1560mm |
シート高 | 810-830mm |
最低地上高 | 210mm |
車両重量 | 240《250》kg |
エンジン形式 | 水冷4ストOHC(ユニカム)4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 1082cc |
ボア×ストローク | 92.0×81.4mm |
最高出力 | 75kW(102PS)/7500rpm |
最大トルク | 105N・m(10.7kgf・m)/6250rpm |
燃料供給方式 | FI |
燃料タンク容量 | 24L |
変速機形式 | 6速リターン《電子式6速(DCT)》 |
キャスター角 | 27°30′ |
トレール | 113mm |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 90/90-21 54H・150/70R18 70H |
メーカー希望小売価格 | 194万7000円《205万7000円》(消費税10%込み) |
文:濱矢文夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行