アルデゲルがポールポジション獲得! 日本勢はQ1敗退
前戦と同じく、日本勢は今回もQ1からの出走となった。小椋藍(IDEMITSU Honda Team Asia)はQ1前半のアタックでQ2進出圏内の4番手タイムを記録。一方、野左根航汰(Correos Prepago Yamaha VR46 Team)と羽田太河(Pertamina Mandalika SAG Team)は上位に食い込むことができず苦戦を強いられる。
4番手でセッションを折り返した小椋だったが、自己ベストを更新することができない。そんな中、ライバル勢はタイムを更新したことで小椋は5番手に後退。惜しくもQ2進出とはならなかった。羽田は10番手、野左根は15番手でQ1を終えている。
Q1でトップタイムを記録したのはフィリップ・サラッチ(QJMOTOR Gresini Moto2)。以下、トニー・アルボリーノ(Elf Marc VDS Racing Team )、サム・ロウズ(Elf Marc VDS Racing Team )、イサン・ゲバラ(Inde GASGAS Aspar Team)の4名がQ2進出を果たしている。
予選Q2ではQ1から上がってきたサラッチが序盤ターン5で転倒。タイム更新が活発化する中盤に入るとアルデゲルがトップに浮上するも、ランキングトップのアコスタが残り3分でタイムを更新しトップに立った。
しかし、アルデゲルがラストアタックでアコスタを再び抜いてトップに立ち、セッションが終了。アルデゲルがポールポジションを獲得した。2位はアコスタ、3位にはアコスタのチームメイトであるアルベルト・アレナス(Red Bull KTM Ajo)が入った。
アルデゲルがポールトゥウィン! アコスタはタイトルに王手
20周の決勝レースはポールポジションからスタートしたアルデゲルがトップでターン1をクリア。序盤からペースがよく、早くもギャップを築いていく。
今シーズン圧倒的な速さを見せるアコスタだが、今大会のアルデゲルは調子が良くトップを独走。アコスタをもってしても差を詰めることができない。
後方では、マルコス・ラミレス(OnlyFans American Racing)が3位に浮上するも、母国戦で表彰台を狙うソムキアット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asia)が猛追。チャントラは早々にラミレスを捕らえ3位に浮上する。反撃を許さない走りを見せ差を広げていった。
トップ3が抜け出し、優勝争いも動きはなくレースは進んでいく。一時、アルデゲルがミスを犯し、アコスタとの差が縮まるも、バトルには至らずレースは終盤に突入。
その後もバトルが行われることなく、アルデゲルが一度もトップを譲ることなく完勝。ポールトゥウィンで完全制覇となった。2位はアコスタが入り、ランキング2位のアルボリーノが4位に終わった為、両者のポイント差は63に拡大。次戦、アコスタのチャンピオンが決まる可能性が高くなった。3位はチャントラ。昨年ポールポジションを獲得しつつも悔しい結果に終わったチャントラだったが、今年は嬉しい母国での表彰台獲得となった。
日本勢は小椋が粘り強い走りを見せ5位でフィニッシュ。ポジションを14上げる力走であった。野左根は22位、羽田は転倒リタイアに終わっている。
2023 Moto2 第17戦 決勝結果
レポート:河村大志