アドベンチャーは足つきが心配で……というライダーも多いと思う。今回登場したレガーレのLS(ロースタイル)シリーズの新作、トランザルプは、足まわりの変更で25mmのローダウンを実現。しかも乗り心地にもこだわっている!
文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:南 孝幸

レガーレ「ホンダ XL750 トランザルプ LS」インプレ(宮崎敬一郎)

今回試乗したロースタイルは好みに応じて仕様を細かくオーダー可能。最も安いのは国内仕様のトリコロールでR1サス仕様の138万円。撮影車両はR3サスでカラーリングが海外仕様の「ファーストエディション」、リアチューブレス仕様で186万円だ。試乗テストを重ねてセッティングを決めたローダウンだけに、バランスも良く、乗り心地も快適。ナイトロンサスの魅力を堪能できる。

画像: LEGARE Honda XL750 TRANSALP LS

LEGARE Honda XL750 TRANSALP LS

巧みなセッティングで快適性もしっかり確保

このトランザルプLSはレガーレがナイトロンとコラボして造り上げたローダウンモデル。撮影車は純正アクセサリーのガード類を装着し、リアはチューブレスタイヤに対応した専用品のスポークホイールに換装。下がった車高にバランスさせた専用品のサイドスタンドも装備している。リンクではなく、専用ショックでローダウンを実現しており、この仕様でのプライスは186万円。少々値は張るが、リーズナブルなローダウンだけの仕様も選べる。

一般的に、ローダウンをするにはいくつか方法がある。最も簡単なのはリアサスのリンク交換で車高を下げる手法。手軽だが、ある程度ストロークするとリンク比が一気に変化することが多く、ハンドリングが悪く…というか、おかしくなることが多い。

乗り心地や安定性を求めるのなら、ショック長とバネ設定で対処するのがベターだが、バランスを崩して乗り難くなることもある。ローダウンというのは、足つき性の向上や取り回しやすさなどのメリットを得る代わりに、手間と高度なセッティング技術がないと、いろいろリスクもあるものなのだ。

その点、レガーレのロースタイルは上手くできている。いつも試乗をするコースには、このバイクだと3速で回し切るようなペースでかなりバンクしたまま乗り越える大きなウネリがある。スポーツネイキッドやスーパースポーツの多くはそこで大抵はね上げられ、まともに越えられるのはトランザルプのようなアドベンチャーに限られるようなセクションだ。

画像: レガーレ「ホンダ XL750 トランザルプ LS」インプレ(宮崎敬一郎)

このロースタイルは、そんなセクションでも、跳ねたりトラクションを失ったりせずに乗り越える。とてもよくできている。

ローダウンなので、オフロード走行時の性能は少しだけ落ちますよ……と事前に聞いてはいたが、実際に本格的なダートも試してみたところ、大きな段差などに遭遇すればさすがにSTDより大きく跳ね上げられるが、そうした状況になるまではSTDより乗り心地がよかった。初期作動の滑らかな、高級サスペンションならではの乗り味をしっかりと楽しめる。

フロントは試乗を重ねたセッティングの末に、フォークを5mm突き出しただけだが、リアショックとのバランスも良かった。

このロースタイル、ローダウン仕様ながら、オリジナルのクセのないハンドリングを残し、より快適な走りと安定性も手に入れている。十分魅力的だと思う。

This article is a sponsored article by
''.