カスタムを長年続けていくと、パーツを買ってはつけて、外して、また買ってはつけて、外してとど〜してもパーツが余ることがある。ミニバイクの場合、パーツがビッグバイクのように高価ではないので(もちろん高価な物もある)、パーツを余らしているユーザーが多く、友人にあげたり、オークションで販売したりするが、「何かに使えるのでは?」と残しておく方も多い。
実際、その外したパーツを整理してみたら「あれ、ほぼ1台分あるじゃん!!」となりがちで、紹介しているペーさんもその中の1人。今回のマシンは長年カスタムし続けほぼ完成しているZ1000MKII仕様にフルカスタムしたゴリラ(1号機)のあまりパーツで製作した2号機。
1号機はカスタムをメインにツーリングなどを楽しんでおり、コチラの2号機はお買い物仕様ということで、初代ゴリラに採用される前後キャリアをあえて装着。製作にあたって新しくパーツを用意することはあったが、ほとんどのパーツが1号機の余り物ということだが、余り物とは思えぬスペックに仕上がった。
タンクはホンダから発売されていたオフロードバギー「ATC110」のモノを流用。そのまま取り付けることはできず、マウント用に前後にステーを追加して装着。車体全体で見た時にタンク・シートのラインが真っ直ぐになっているのがコダワリポイント!!
複雑な形状のフロントフェンダーステーはアカオギでワンオフしたもの。ただフェンダーを取り付けるだけならこのような複雑な形状にならないが、普通のステーじゃ面白くないということで製作者の遊び心満載な作りとなった。
エンジンはビレットのヘッドカバーや複雑に取り回されたオイルラインでメカニカルな見た目に。要所、要所のボルト類にワイヤリングを施しているのもポイント。サイドに取り付けられるオイルキャッチタンクもアカオギによるワンオフ品。
マフラーはGクラフトから大昔に発売されていたチタンマフラーで、インチアップした車体にベストなスタイル。今ではあまり所有している人がいないレアアイテム。バックステップ裏からステーをはやすことでサイレンサー自体を美しく見せる。
スイングアームはSP武川製だが、現行品ではなく古いタイプ。ホイールにはアクティブから発売されていた10インチゲイルスピードを合わせた。所々のボルトやナットにはチタン製を使用(オーナーさんがチタンボルト大好き)。
リアキャリアは純正品。純正はメッキ仕上げとなるが、コチラはメッキ調ペイントで一風変わった風合に。ギラギラしすぎずない仕上がりで、注目のカスタムテクニック。フロントキャリアも同様の処理が施されている。
文・写真:山ノ井敦司