台湾のマイタック本社に行ってきました!
2024年「Mioブランドアンバサダー」を務めさせて頂くことになりました、梅本まどかです。
みなさん「Mio」というブランドはご存知ですか? 去年、バイカーズパラダイス南箱根でMioのドライブレコーダー「MiVue M820WD」の新商品発表会が行なわれたり、デイトナさんが日本で取扱いをしているのでバイク用品店で見かけたり、最近ではWebikeショッピングなどのサイトでもランキング上位に出てくるので見た事がある! 知ってる!という方も多いのかなと思います。
でも、このドライブレコーダーって他と何が違うの?! そもそもこれはデイトナとどういう関わりなの?! どこで作られているの?! などよくわからなかったので、今回はこの「Mio」ブランドの本社であるMiTAC Digital Technology Corporation(※以下、マイタック社)に行き、疑問を解決してきました!
今回の取材の中で、多くの方とお話させて頂いたのですが、一番驚いたのは、このマイタック社の社員のみなさんの熱量! そして、その熱量に合う仕事環境がしっかりと整っていることでした。
マイタック本社に着いた時に「大きい会社!!」と驚きましたが、工場見学のようにデザインから耐久テストまで、1つ1つの開発工程を見学させて頂き、実際現場で担当されている社員の方々にもお話しを聞かせて頂きましたが、みなさんも誇りを持って仕事に挑んでいて、なにより楽しそうだったのです。
本社での見学を通じて「それはイイものができるはず! こんなに環境が揃っているなんて、もう納得しかない!」というのが率直な感想でした。
中でもデザインを担当されている方とお話しした時の事が印象に残っていて「このデザインになるまでにいろんなパターンを出します。そこから(機能面や使いやすさも含め)いろんな組み合わせをして、社内で何度もケンカをするくらいぶつかり合い、最終的なデザインを決定をする」と楽しそうに仰っていました。
そうやって商品ができる事が一般的と思うかもしれませんが、ちゃんと毎回正面からぶつかって何度もぶつかってできている当時の写真や、自分たちの発言に自信を持っている感覚など、説明を聞いていると、きっと会議の時もそういう熱量で話し合っているんだろうなというのが伝わってきました。
開発段階のお話も熱い!
社員の皆さんが「Mioブランド」としてこだわっている事は、“前回のモデルからの改善は絶対にする!”というところ。社内でもバイクが大好きな社員さんが台湾を1日で1周してテストしたなんてお話しにも驚きましたが、お付き合いのあるバイクショップさんにテストを依頼することもあるそうです。いい所も悪い所もいろいろ教えて頂いて、それをアップデートし、繰り返し開発に反映していく。
いろんな車種に合わせ、またバイクだけでなくライダー側の組み合わせで、いろんな事が起こるので沢山のデータをとって意見をもらうと仰っていました。まず、こうした環境があること、テストして下さるショップさんとの関係性が築けている事にも感動しました。
私はモノづくりの会社の事について詳しくはないのですが、デイトナのスタッフさんも「お店の人にテストをお願いすることは中々できない事。そういう声が聞けるのは凄い」と仰っていたのです!
今回デザインのお話を聞く際に、いろいろ試作段階で作ったものや、デザイン画なども見せて頂きました。その絵がとても素敵でオフィスフロアにもデザイン画がいくつも飾られている場所があり、ドライブレコーダーはもちろん、アプリなども最初に必ずデザインを書くそうで、いろんなデザイン画が並びとてもお洒落でかっこよかったです!!
「M820WD」のデザイン画を見ながら「最初の案では銀色だったんですね」とお話しすると「そうなんだよ、でもやっぱり車体には合わせるには黒がベストだったね」と車体に馴染むように、でもかっこよく、コンパクトに、使いやすいようにといろいろな案を出していると教えてくれました。
今回お話を聞くだけでなく、会社の中で行われる音質・見え方・振動検査など、いろいろな試験場を見学させて頂きました。マイタック社は社内で各種規格の試験を実施できる国際レベルの試験ラボも備えています。台湾唯一と仰っていたのですが、これだけ揃っているという事がホントに凄い!!
また、担当する社員の方も様々な資格を取得しており、ラボ内には担当される皆さんの認定証も飾られていましたよ。これだけの認定証が飾ってある会社を見学したのは初めてで驚きましたが、みなさんのお話しを聞き、より品質に自信が持てる理由がわかった気がします。
開発の最前線は撮影禁止でしたが、それでも感動を伝えたい!
耐久テストの現場ではボタンを押し続ける装置や、micro SDの抜き差しをし続ける装置があり、ずっと一定で動いている…実際にそういった装置を見たのは初めてで、ちょっと感動しました。
また、音質テスト、色表現のテスト、静電気のテスト、様々なラボで、それぞれのこだわりも聞けて「こんな風になっているんだ」とホントに勉強になりました。
マイタックさんの会社施設もですが、いろいろ案内して頂く中で廊下に絵が飾られていて「これは社員の子供達が絵を描いてコンペをしたものです」と伺いました。
その近くには図書室もあり、社員のみなさんだけでなく社員のお子さんが居られるようになっているそうです。こういう1つ1つの取り組みによって、仕事に取り組みやすい会社になっているんだなとも感じました。
マイタック社はドライブレコーダー以外にも様々な製品を開発!
そんなマイタック社で作っているのはバイク用のドライブレコーダーの他に、車用のドライブレコーダー、医療用のタブレットなど様々。中国語に対応したコンピューター用のキーボードを初めて作ったのもマイタックさんだそうで、その歴史とその時から最先端をいっていることに驚きました!
40年以上の電子製品の製造経験と7,000人以上の従業員がいるマイタック社ですが、その中で作られている「Mio」というブランド。Mioはイタリア語で"私の"という意味がありロゴにはMioの後に「all about you」とついているのですが、これは2017年から始まったブランドスローガンだそうです。みんなが「私のもの」として使いやすいように作ることをモットーにしていると仰っていました。2021年からこのMioのブランドでTAIWAN EXCELLENCE賞という台湾政府から与えられる賞や、2023年にはDESIGN AWARDも受賞されているそうです。
私のCB400SFにもドライブレコーダー「M820WD」を装着済み!
そんなMioブランドの製品の1つが「M820WD」。私の愛車CB400SFにも取り付けていますが、このドライブレコーダーは2021年から本格的に作られたそうです。
前モデル「M760D」からのフルモデルチェンジで、去年5月には10人のライダーさんに、それぞれ1カ月1000kmをテスト走行してもらいコメントをもらったそうです。ちなみに、開発の担当者さんは1日900km走って台湾1周したり、取り付けの工夫点などいろいろ試したと楽しそうに語ってくれました!
今回お話を聞く中で「使いやすさ、ユーザーの動き・気持ちに立って考えることを大切にしている」とみなさん口を揃えて仰っていて、ホントにモットーを大切にされている事がわかりました。マイタック社の皆さんは「そこはデイトナさんと同じだよね」とも仰っていましたが、デイトナさんに行った時もキャンプ用品やインカムなど、お客様の気持ちになって考え、アップデートされていると聞いていたので、お互いにそういう想いが合って、一緒にやられているのだといろいろ納得した部分が多かったです。
今回台北にあるマイタック社にお邪魔し、圧倒されることばかりでしたが、こんな素晴らしい会社、社員さんが作っている物なのだと知ることができ、もっと沢山の方に伝えなくちゃもったいない!!と思うほどでした。
沢山学んだのでアンバサダーとして1年間いろいろな所で発信していけるように頑張るぞー!!