文:太田安治/写真:南 孝幸
設置と設定から各種操作までが簡単確実
ハンドルバーへの装着は至って簡単。国産車で一般的なΦ22.2mm、クルーザー系に多いΦ25.4mmとΦ28.6mm、大型輸入車に使われている最大直径Φ31.8mmのテーパーハンドルまでに装着でき、首振り角度も調整できる。
車体側アクセサリー配線から12Vを取り、5Vに変換してUSBタイプCに出力する電源ユニットが付属しているが、今回のテスト車のようにハンドル回りにUSBソケットがあればUSBケーブルで接続するだけ。バイザー付きホルダーをハンドルに固定し、本体を装着してUSB電源に接続するまでの所要時間は10分ほどだから、レンタルバイクでツーリング、といったシーンでも気軽に使える。
スマートフォンとの接続はブルートゥースでペアリング後、自動的にWi-Fi(2.4GHz帯)接続に切り替わる。ただしインカムとの接続と併せ、ブルートゥースに慣れていないと初期設定に戸惑う人も少なくないはず。オートバイに装着する前に室内で着実に接続作業を進め、機能をひととおり試してから自分好みの表示や音質に設定することをお勧めする。
いったん設定してしまえばオートバイのメインスイッチに連動し、端末がiPhoneなら『Car Play』、アンドロイド機なら『Android Auto』が起動する。タッチパネルはグローブを着けていると反応が鈍るので、ナビアプリの目的地検索や経由地設定などは使い慣れているスマホ側で行うといい。
モニターの輝度は充分で、日中でもクッキリ見えるし、マップは全画面またはラジオアプリなどと分割して表示させることもできる。電話帳を表示してタッチ操作で発信でき、着信時には発信元が表示されるのも便利。
スマホの機能を使いこなしているライダーはもちろん、ツーリング派ライダーも「便利で安心」を実感するはずだ。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
車体側12V電源に加えてUSB-Aソケットから給電できるのが便利。USB-AからUSB-Cに変換するアダプターケーブルが付属しているが、最近はUSB-Cソケット採用車種が増えているので、アダプターを介さず接続できるケーブルがあれば防水性、接続性の両面で安心できるし、ハンドルまわりもスッキリするはず。
文:太田安治/写真:南 孝幸