史上初のオートバイによる北極点・南極点到達、チョモランマ(エベレスト)世界最高高度6005m達成、パリ・ダカールラリー二輪部門へ日本人として初めて挑戦、などなど……。これまで数々の挑戦を成し遂げてきた風間深志氏が、実は本人にとってこれが初めてという日本一周ツーリングに出発。連載Vol.7をお届けします!

日本一周パート2の3日目は快晴で気分よし。昨日は銚子から房総半島を巡り、金谷港からフェリーで久里浜に渡り、ホテルで一泊した。

ホテルの朝食はバイキング形式だったが、僕はオレンジジュースとクロワッサン1個、あとは食後のコーヒーがあればいい。普段の朝食だとトレーが食材で山盛りになるぐらい取って食べるんだけど、今回のようなシーンでは常にお腹が空いているぐらいが「ひとり旅の気分」なのだ。満腹でひとり旅っていうのも何となくカッコ悪いし、今どきは道中のコンビニでいくらでも補給はできるから。コンビニでオニギリとかを買って駐車場で食べるのって嫌いじゃない。昔の貧乏ツーリングを思い出しながらさ。

今日の最初のミッションはフェリーに乗ることだ。静岡の清水港から駿河湾フェリーで西伊豆土肥港へ行くのである。というのも、旅に出る前に駿河湾フェリーの社長さんとお会いする機会があり「ぜひお席をご用意しますので当社のフェリーの船上から富士山や南アルプスの風景を堪能してください」と言われていたのだ。

僕はフェリーが好きだ。昨日利用した東京湾フェリーはたった40分の短い航路だけど、無機質な高速道路を走るのとは比較にならないほど旅情緒が盛り上がる。

乗船時間に遅れるわけにはいかないと余裕をもって朝7時半に久里浜を出発。清水方面へ向かって走り出したその刹那、何とフェリー会社から「お客様が乗る予定だった便は強風で欠航になりました」との電話が…! あららと思ったが、僕はすぐさま気分を切り替えて鎌倉に住む友人夫婦を訪ね、スターバックスで1時間もお茶をしてしまった。
そこから新東名をひたすら走って静岡県磐田市のヤマハ発動機本社へ向かう。相変わらず忙しい日本一周だ。

15時にヤマハ発動機本社に到着。数々の冒険用スペシャルマシンを製作してくれたヤマハにBMWで乗り込むという無作法にも関わらず、併設のミュージアム「コミュニケーションプラザ」の入り口のデジタル看板には「コミュニケーションプラザへようこそ 冒険家 風間深志 様」と表示され、同館の松尾現人さん&MotoGPヤマハ・ファクトリーチームのリーダーだった辻幸一さんが出迎えてくれた。感激だ。

15時半からは電話でラジオ番組の取材を受け、その後は辻さんと共に夕食を食べつつ楽しい時間を過ごしたのだった。この日の走行距離252㎞。

画像: 僕にとってオートバイツーリングはハングリーな気分で楽しむものなのだ。テーブルに並ぶ沢山の食材に魅かれつつも、簡素な朝食で済ませた。

僕にとってオートバイツーリングはハングリーな気分で楽しむものなのだ。テーブルに並ぶ沢山の食材に魅かれつつも、簡素な朝食で済ませた。

画像: 房総半島の金谷港と横須賀・久里浜港を約40分で結ぶ東京湾フェリー。船上からは浦賀水道を行き交う船舶や富士山の姿を望むことができ、アクアラインで移動するより、旅の気分が盛り上がる。

房総半島の金谷港と横須賀・久里浜港を約40分で結ぶ東京湾フェリー。船上からは浦賀水道を行き交う船舶や富士山の姿を望むことができ、アクアラインで移動するより、旅の気分が盛り上がる。

画像: 750㏄以上のオートバイの運賃は片道2800円也。660㏄の軽自動車は3500円なのでちょっとお得?

750㏄以上のオートバイの運賃は片道2800円也。660㏄の軽自動車は3500円なのでちょっとお得?

画像: 磐田市のヤマハ発動機本社を訪問。BMWで来てしまって申し訳ない…。

磐田市のヤマハ発動機本社を訪問。BMWで来てしまって申し訳ない…。

画像: ヤマハ発動機コミュニケーションプラザでは僕を出迎えるデジタル看板のメッセージが! 隣の辻幸一さんは、ワークスマシンの開発部部長を務めたり、MotoGPをはじめとするレース活動を統括したりするスゴイ人。

ヤマハ発動機コミュニケーションプラザでは僕を出迎えるデジタル看板のメッセージが! 隣の辻幸一さんは、ワークスマシンの開発部部長を務めたり、MotoGPをはじめとするレース活動を統括したりするスゴイ人。

画像: コミュニケーションプラザに展示されていた車両の中で僕の冒険心を一番刺激したのがコンセプトモデルの「TMW」。

コミュニケーションプラザに展示されていた車両の中で僕の冒険心を一番刺激したのがコンセプトモデルの「TMW」。

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