文・写真:西野鉄兵
「ニコット モト」とは?
モータリストは東京都大田区に本社を置く合同会社で、世界各地のバイクメーカーや用品メーカーの製品を日本に輸入し販売しています。
バイクでいうと、イタリアのファンティックやランブレッタ、さらに台湾のSYMも展開。最近ではスタイリッシュなデザインで注目されているオーストリアのブリクストンも話題です。そのほか電動バイクもいろいろ導入しています。
ここで紹介する「ニコット モト」も今後注目していきたいブランドのひとつ。中国のメーカーでオフロードモデルを得意としています。
本国では電動モデルや大排気量車もラインナップしていますが、モータリストは一部の電動モデルと、125cc~250ccのガソリン車を導入中。価格も魅力的なモデルが揃っています。
ニコット モト「190P」日本仕様車の特徴
東京モーターサイクルショー2024で初公開された日本仕様のニコット モト「190P」。名古屋会場でも見ることができました。
撮影車両はクローズドコース専用モデルとなりますが、別途保安パーツを装着することで公道走行も可能となります。
エンジンは縦置きタイプの空冷4ストSOHC2バルブ単気筒。排気量は187.2cc。5速ミッションを搭載したMT車です。始動はセルとともにキックペダルも搭載。FIではなくキャブレターを採用しているのもいまでは珍しい特徴です。
ホイール径は前19・後16インチ。ブレーキは前後ともディスクブレーキを備えています。
シート高は910mm。身長175cm・体重68kgの私が跨ったところ、サスペンションがグッと沈みこみ、両足とも母指球までしっかりと接地できました。車重がわずか89kgと軽いので取り回しはまったく問題ありません。
車体の各部には「NICOT」のロゴとともに「MOTORISTS」のロゴもダブルネーム的にあしらわれています。ショーモデル用のグラフィックなのかと思ったのですが、これが日本仕様の正式なカラーリングでした。
というのもモータリストがニコットの製品を日本で販売するのにあたって、さまざまなリクエストをしたそうです。この「190P」に関していえば、フレーム形式から変更を要望。
もともと本国仕様はトレリスフレームだったそうですが、本格的なオフロード走行を楽しみやすくするため、バックボーンフレームに変更を依頼し、これが実現。本国でも今後はこの仕様となり販売されるそうです。しかし、そんなことがあるんですね。
各部に関してもいろいろな要望が通り、「面白い一台が出来上がった」とモータリスト代表の野口氏は満足そうに話していました。実際に野口氏はこの車体でオフロードのレースにも参戦し、活躍されたそうです。
車両価格は税込44万円。販売はすでに開始されています!
ニコット モト「190P」日本仕様車の主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 1940×800×1170mm |
ホイールベース | 1320mm |
最低地上高 | 300mm |
シート高 | 910mm |
車両重量 | 89kg |
エンジン形式 | 空冷4ストSOHC2バルブ単気筒 |
総排気量 | 187.2cc |
圧縮比 | 11.0 |
最高出力 | 12kW/9500rpm |
最大トルク | 13N・m/8000rpm |
燃料タンク容量 | 8L |
変速機形式 | 5速リターン |
ブレーキ形式(前・後) | シングルディスク・シングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 70/100-19・90/100-16 |
メーカー希望小売価格 | 44万円(消費税10%込) |
文・写真:西野鉄兵