文:黒田健一/写真:関野 温
大手術を始める前に外装類を外していくっ!

メインハーネスを交換するなら外装類はすべて外す必要がある! 久しぶりにGPzをストリップにしちゃうぜ! ついでにいろんなところもチェックしとこ〜。だってこのバイクは40歳だからね。

俺のGPzはインナーカウルがないので、意外と簡単にカウルをはずことができる。インナーカウル欲しいんだけど、中古でもめっちゃ高い。

テールカウルの取り外しもとっても簡単でネジ4つ外すだけ。今どきのバイクとは違ってボルト類は全て剥き出しになっているから楽だわ〜。
新品メインハーネスがあること自体が奇跡…不人気車だから
今回は新品のメインハーネスが手に入ったからよかったものの、もし手に入らなかったらただの部品取り車になるとこだった。ところでどこで手に入れたのか気になるよね。これを購入したのは誰でも知ってる某オークションサイト。
でも出品してあったのはGPz750Turbo用だったので、販売元に「GPz750F用はありますか?」とメールしたら、あるとの返事がすぐにきた。ここではいろんな旧車のメインハーネスもたくさん販売していて、どうやら一つ一つ手作りしているようだ。GPz750F用は3万3000円で、説明欄には「強化ハーネス仕様」と記載してあるので、これであと40年は安心だね。
メインハーネス単体なんて持ったことがないので、新品の重量を計ってみたら2.84kgもあり、けっこう重たい。で気になる純正品は1.48kgしかなくて全体的に線が細い。交換作業はカプラーを外すだけだから簡単だけど、狭いフレームの隙間に通してあるから、そこから引き抜くのも大変だし、新品をそこに通すのも大変だった。結局なんだかんだで5時間以上かかったよ。しかもずっと腰を曲げた状態だから腰が痛いて~!
ここまで順調に進んでいたのに最後の最後で問題が発生した。なんとスターターリレーの接続方法が新品と純正品とでは異なっていたのだ。純正品はギボシ端子のオスのような形状をしたのを差し込むタイプだったけど、新品はカプラー式になっていた。簡単な構造なので、その場で配線を作って対処。
すべてが整ったところでメインキーをオンにするとメーター照明、ウインカー、ブレーキランプなど全て正常に作動。あとはセルスターターが回れば大成功なのだが、なぜかセルが回らない。そこでヒューズボックスにある丸い筒状のメインリレーを新品に交換したら元気に動き出した! いや~マジで焦った。えっ? また別のバイクでこの作業をやりたいかって? しばらくはやりたくないね。
どれがどれだか、さっぱり覚えられん…戻せるのか不安

カプラーを外すのは簡単だけど、たくさんありすぎてドレがドレだかわからなくなる可能性も…。

カプラーを外す前に全て写真に撮ることにした。それぞれカプラー形状やピン数が違うから間違うことはないと思うけど不安。

これはテールランプやウインカーなどのコネクター類。メチャクチャ細い、こんな細いギボシを売ってるの見たことないけど。

配線をたどって行くとスプロケットカバー内にも伸びている。と言うことで久しぶりにここを開けたのでオイル漏れなどをチェック。

ここにも何だかんだでいろんな配線がきてました。ここの配線は特に問題なし。
メインハーネスの重さがまったく違うぞ!

新 2.84kg

旧 1.48kg

新旧のメインハーネスを持つと重さが全然違うことにビックリ。新品ハーネスは2.84kgに対して、純正品は1.48kgと約1kgも軽い。しかも純正品はくたびれてフニャフニャだったよ。まっ40歳だからな! 下の写真は上が旧ハーネスで、下が新品ハーネス。

問題発生! スターターリレーの配線がカプラー式になっている

純正品は下段左側のタイプで、新品のメインハーネスは右側のカプラー用だった。構造が簡単だったからその場ですぐに対処できたけど、とりあえずカプラー用のスターターリレーの新品を購入したので、後ほど交換予定としたい。


買っててよかったメインリレーも交換
最後の最後でメインリレーもダメになっていることが判明。トラブル発生時、フューズ関係は切れていなかったので、念のため新品のメインリレーも購入していたのが幸いだった。購入したのはクルマ用。

約5時間の大手術、腰が痛い…
正直もうやりたくないね。でもCBX750FとGSX750Sもあるんだよな…この2台も同級生だからアブね〜な〜。とくにCBX750F用のメインハーネスなんてあるのか? 超マイナーなバイクだぜ⁉


直ったぞー!
文:黒田健一