これまで旧車に関するディープなメンテナンス企画を紹介してきたけど、メインハーネス交換を紹介するのは初めて…というか、長いバイク人生でこれを交換したことがないのだ。イメージ的に作業は簡単そうだが、実際はどうなんだろう?
文:黒田健一/写真:関野 温

電気系がシャットダウン⁉ 電装の大動脈が破裂!?

ついにこの時が来てしまった…旧車あるあるトラブル発生の巻

ついに恐れていたトラブルが発生した。2018年に購入した1984年式GPz750Fの電気系が突然シャットダウンしてしまったのだ。すぐさまヒューズをチェックしたが、全く問題ない。しかも2023年の夏にこの企画で掲載したレギュレーターのパンクトラブルでバッテリーも含めて全て新品に交換済み。しかもさっきまで普通に走っていたから、よけいに意味がわからん? しかし、トラブルが発生したのが自分のガレージだったのが、不幸中の幸いだった。

とにかく燃料タンクを外して電気系を確認していたら、スゲ~ものを発見してしまった…。こりゃ動かなくて当然だ、だってメインハーネスがボロボロになっていて断線している。しかも一箇所じゃない。何箇所もだ! 

そういえばコイツを購入した時に、問題はなかったけどメインハーネスを交換しようか悩んだことを今でも覚えている。あれからまもなく6年が経過するが、やっぱり交換しておけばよかった…。後悔先に立たずとはことのことだな。

なんでその時に交換しなかったなんだ!? だって純正品のメインハーネスなんて手に入るわけないじゃん。40年前のバイクだぜ。

画像: 元気な頃のGPz750F…こんなに綺麗なのにメインハーネスが手に入らなければ、ただのゴミになるなんてツラすぎる。

元気な頃のGPz750F…こんなに綺麗なのにメインハーネスが手に入らなければ、ただのゴミになるなんてツラすぎる。

奇跡的に市販品の新品メインハーネスを入手!

画像: でも捨てる神ありゃ、拾う神もいるのだ! ネットで新品のメインハーネスを発見。もうこれで安心だ! 問題なく装着できればな…。

でも捨てる神ありゃ、拾う神もいるのだ! ネットで新品のメインハーネスを発見。もうこれで安心だ! 問題なく装着できればな…。

至る所の配線がボロボロだった

画像1: 至る所の配線がボロボロだった

見てくれ! ボロボロ状態のハーネスを! 完全に切れている配線もあるし、皮一枚で繋がっている配線も多々ある。でもコレって今に始まったことじゃないよな。だってダメージのあるところは、ほとんどがフレームに接触していて、ぱっと見は隠れているからほとんどわからないんだよね。一部は保護テープが溶けているし、配線の皮膜は手で触るとポロポロと削れ落ちてしまうほど劣化している。

画像2: 至る所の配線がボロボロだった
画像1: 愛しのGPz750F! 突然動かなくなった原因は…メインハーネス交換大作戦!〈ハチ黒の愉快爽快キャブ車三昧〉
画像: ビニールテープが熱で溶けている…。

ビニールテープが熱で溶けている…。

これも原因の一つかもしれない…

2023年の夏に紹介したオイル企画の撮影中に起こったGPz750Fのレギュレータートラブル。走行中にレギュレーターがぶっ飛んだため電気系がダウンし、バッテリーは過充電によりパンパンに膨らんでいる。こんなの見たことがなかったぜ。しかもバッテリーのアース線からは煙が立ちのぼるほど高熱になっていた。多分これも原因の一つだと思う。この時の気温は32℃、やっぱり真夏に旧車を乗るのは危険だな。

画像3: 至る所の配線がボロボロだった
画像4: 至る所の配線がボロボロだった

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