文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海
トネ「ビットラチェットセット」テスト&レビュー
「ヘックスローブボルト」対応のビットラチェットセット
オートバイの外装関係を固定するボルトは頭に十字穴(+)の付いたタイプが主流だが、カムアウト(ドライバーなどの工具が十字穴から外れること)しにくい六角穴(ヘックス)付きボルトを採用する車種も多い。DIYメンテナンス派ならヘックスボルト対応のレンチは必ず持っているはずだ。
しかし輸入車にはプラスでもヘックスでもないボルトの採用が増えている。それが「ヘックスローブ」と呼ばれる六角星形の穴が付いたタイプで、一般的には商標名の「トルクス」と呼ばれることが多い。
一見するとヘックスに似ているが、工具の先端とネジの頭が面接触するため締め/緩めの力が効率的に伝わり、カムアウトを起こしにくいことが特徴。さらにネジ頭の中央に突起(タンパープルーフ)を設けた「いじり止めトルクス」も存在し、これらは通常のヘックスレンチでは回せない。
僕の愛車(BMW・S1000R)にもトルクスが多く使われていたので、慌てて対応レンチを買った。それが今回紹介する工具メーカーTONEのビットラチェットセットだ。
僕が普段使っているのは首振り機構付きのラチェットハンドルと27種類のビット(先端)がセットになったBRFS27で、ツーリング時にはコンパクトなハンドルと20種類のビットを樹脂製ケースに収めたBRF20をバッグに入れている。
ビットの二面幅が6.35mmと小さいので大きな力は掛けられないが、外装の脱着程度なら問題なく使える。愛車にトルクスが使われていたら早急に用意することを推奨する。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
プラス、マイナスとヘックス、トルクスそれぞれサイズの異なるビットとラチェットハンドルのセットなので実用性には不満なし。さらに8〜14mmのソケットもセットになっていれば、外装関係だけではなくハンドルやレバーの調整にも使えそう。
文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海