この記事ではベテランテスター太田安治氏が選んだ2024年のイチオシモデル紹介します。いま個人的に興味があるのは『気負わず意のままに楽しめ、気軽に付き合える相棒』だそうです。
※スタッフの推薦は「ジャパン・バイク・オブ・ザ・イヤー」のランキングに影響はしません。また国産車だけでなく輸入車も含んでいます。
文：太田安治、オートバイ編集部／写真：南 孝幸
太田安治が選んだ2024年の推しバイク 第2位 トライアンフ「スピード400」
想像以上の俊敏さに感激！ ストリートが楽しくなるロードスター
TRIUMPH SPEED400
総排気量：398cc
エンジン形式：水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高：790mm
車両重量：171kg
税込価格：69万9000円
価格もリーズナブルで欲しくなってしまう！
数年前まで絶滅危惧種扱いされていた400ccクラスだが、インドを中心とするアジア市場の成長によって新たな盛り上がりを見せている。ロイヤルエンフィールドやホンダのレトロ感漂う350ccモデルが人気の中心というところに、まったく異なるアプローチで登場したのがトライアンフ。ビンビンに回るエンジンと公道ライディングにぴったり合ったハンドリングが生む溌剌とした運動性能は「スピード」の車名に相応しい。
ライバル車となるKTMデューク／ハスクバーナ401は個性的なルックスが眼を惹くのに対し、スピード400は奇をてらわないデザイン。高齢者の仲間入りをしている僕には、この落ち着いた感じが安心できる。
エンジンは5000～9000回転に明確なパワーバンドがあり、40PSというスペックから想像する以上に力強く、それでいて6速・40km/h台からグズらずに加速するから、街乗りでもツーリングでも扱いやすい。適度に「ゆるく」設定された前後サスペンションとフレームで、乗り心地がいいことも魅力だ。70万円切りを果たした価格は絶対にお買い得。通勤とショートツーリング用に本気で欲しい。
トライアンフ「スピード400」注目ポイント
フィンガーフォロワーロッカーアームやシリンダーのDLCコーティングも採用した、新設計水冷DOHCシングルは40PSを発揮する。
フロントフォークはΦ43mmのビッグピストンフォークで、ブレーキディスクは大径のΦ300mm。ホイールトラベルは140mmだ。
スイングアームはアルミキャストで、ホイールも軽量な細身スポークのアルミキャスト。標準装着タイヤはメッツラー製。
大型のアナログスピードメーターに液晶モニターを組み合わせる。タコメーター、燃料残量、ギアポジションなどを表示可能。
トライアンフのロゴを大きくあしらったタンクは張りのあるボリューミーなデザイン。容量は13Lで、ニーグリップパッドはオプション。
ホワイトのステッチが入ったワンピースシート。タンデム部にはタックロール風の処理も入り、クラシカルなボディに良く似合う。シート高は790mm。
トライアンフ「スピード400」主なスペック・価格
| 全長×全幅×全高 | 2055×815×1085mm |
| ホイールベース | 1375mm |
| シート高 | 790mm |
| 車両重量 | 171kg |
| エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 |
| 総排気量 | 398cc |
| ボア×ストローク | 89.0×64.0mm |
| 圧縮比 | 12.1 |
| 最高出力 | 29kW（40PS）/8000rpm |
| 最大トルク | 38N・m（3.82kgf・m）/6500rpm |
| 燃料タンク容量 | 13L |
| 変速機形式 | 6速リターン |
| キャスター角 | 24.6゜ |
| トレール量 | 102mm |
| ブレーキ形式（前・後） | Φ300mmシングルディスク・Φ230mmシングルディスク |
| タイヤサイズ（前・後） | 110/70 R17・150/60 R17 |
| メーカー希望小売価格 | 69万9000円（消費税10％込） |
