Y-AMTってどんなメカニズム?
![画像1: Y-AMTってどんなメカニズム?](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/62f93468e1c3948d9acad29f53c9036f6e31205b.jpg)
「Y-AMT」とは「YAMAHA AUTOMATED MANUAL TRANSMISSION」の略。ざっくり言ってしまうと、通常のマニュアルトランスミッションをベースに、クラッチ操作とシフト操作をモーターを使ったアクチュエーターがライダーの代わりに操作することで、オートマチックモードとマニュアル操作モードを実現するトランスミッションのことです。
Y-AMT: Yamaha Automated Manual Transmission
www.youtube.com機構的には、通常のマニュアルトランスミッション車にアクチュエーターシステムと、制御するためのコンピューター(ECU、TCU、MCUなどと呼ばれます)を追加するだけなので、大きな変更なく搭載が可能で、既存のモデルにも適合でき、開発コスト的にも比較的安くできる(すなわち車両価格も大きくは上がらない)というのが主なメリットと言えるでしょう。
![画像2: Y-AMTってどんなメカニズム?](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/455779041ae04eaea785d886c4c30019bc2e3168.jpg)
操作系は案外シンプルで、走行モードのAT/MTをライダーが選択して切り換えて…
![画像3: Y-AMTってどんなメカニズム?](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/a4148b5e4f9b039ec22bd3ff6e0bdc747eb5cd28.jpg)
MTモードの変速をする際は、左スイッチボックス下の、シフトアップ用の「+」スイッチと…
![画像4: Y-AMTってどんなメカニズム?](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/65d01b88e85d6ccf58a70148aed9aff87c1a031b.jpg)
同じく左スイッチボックス下にある「-」スイッチでシフトダウンを行なうようになっています。
![画像5: Y-AMTってどんなメカニズム?](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/47c444cc5d6408b45fdd9c065349f057b24e6220.jpg)
ATモードに関しては、シフトスケジュールが通常モードとスポーティなモードの2種類があるようで、その切り替えは右スイッチボックスの「MODE」ボタンで選択できるようです。
![画像6: Y-AMTってどんなメカニズム?](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/0792c58efa8e6f704d8c15bfe69074e2d0056493.jpg)
どうやらスイッチボックス自体はコレのようです。ちなみにコレはMT-09やXSR900GP用のもの。ヤマハは近いうちに複数機種に搭載する予定…とアナウンスしていますが、果たして…。
ホンダE-クラッチシステムとはどう違う?
![画像1: ホンダE-クラッチシステムとはどう違う?](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/3ecf17a2dd65c8143348a7387a4ba5f4343539d3.jpg)
![画像: global.honda](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/bbbd291f4d30e4526a287fc73f8c2d8b8643e153.jpg)
登場したばかりの革新的なトランスミッション、といえばホンダE-クラッチシステム。ではこれと今度のY-AMTとはどう違うのかを見ていきましょう。ホンダE-クラッチシステムも、マニュアルトランスミッションにクラッチレリーズを動作させるモーターを使ったアクチュエーターとコンピューター(この場合はMCU)を追加して、発進、変速、停止といったクラッチ操作をライダーの代わりに行なうシステムです。
決定的に違うのは、ホンダE-クラッチシステムはクラッチレバーを備えており、ライダーがレバーを握った瞬間にシステムがOFFになり、マニュアルトランスミッション車に戻ること。あとは変速操作をボタンではなく、通常のバイクと同じように左足のシフトレバーで行なうことでしょう。
![画像2: ホンダE-クラッチシステムとはどう違う?](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/e7a1d0ecb6c45423379f2750da57708ba19a9268.jpg)
あと、ホンダE-クラッチシステム搭載車は、クラッチレバーを備えているので、該当する排気量帯の二輪免許(要するにMT対応免許)が必要ですが、Y-AMT搭載車はクラッチレバーを備えていないため、こちらは当該排気量のAT限定免許で乗れるということ。これも大きな違いです。
他にもあるぞ!次世代トランスミッション
●ASA(オートメイテッド・シフト・アシスタント、BMW)
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![画像2: 他にもあるぞ!次世代トランスミッション](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/e790d64ce9ed6c7c1026e39b2a76ba7483be6a14.jpg)
先にBMWがR1300GSに搭載して開発中の車両を公開した次世代トランスミッションがASA。これは機構的にはY-AMTと同じで、クラッチ操作とシフト操作をそれぞれアクチュエーターで行なうもので、こちらもクラッチレバーはありません。シフト操作はシフトペダルで行なうMシフトモードと、いわゆるATモードの2種類が用意される模様です。
●6速オートマチックトランスミッション(カワサキ)
![画像3: 他にもあるぞ!次世代トランスミッション](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/8d3997de6c8121eded970a6b8e57359af2643f85.jpg)
![画像4: 他にもあるぞ!次世代トランスミッション](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/2f08e97906341adcfc108888500a357a8a46af2e.jpg)
カワサキがニンジャ7ハイブリッドとZ7ハイブリッドに採用している6速オートマチックトランスミッションもAMTの一種。こちらもアクチュエーターを使ったクラッチ操作、シフト操作を行なうもので、クラッチレバーは備えておらず、変速はシフトレバーでなくボタンで行なうものです。こちらもAT、MTモードの両方を選択可能です。
これからの主流はAMTになる?
![画像: これからの主流はAMTになる?](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/06/26/fb223a56bf14373c51857a4df184a2bd57040807.jpg)
各社から発表され、市販も始まっているAMT、そしてホンダE-クラッチシステム。クラッチ操作やシフト操作がラクになり、ライディングに集中できるのはありがたい限りですね。これから各社の市販モデルが出揃えば、それぞれの魅力やメリットを試乗比較できる日も近いでしょう。今から楽しみですね!