文:太田安治/写真:赤松 孝/モデル:平嶋夏海
デイトナ「クイックドライジャケット」(DJ-008)・「クイックドライパーカー」(DJ-009)テスト&レポート
酷暑のライディングを安全・快適に!
夏用ライディングジャケットはナイロンメッシュ生地の使用で高い通風性を実現した製品が主流。だがナイロンメッシュ生地は網目の大きさや糸の太さ、織り方に違いがあり、メッシュ生地を使う部位や面積によって通気性や耐摩耗性に差が出る。作る側も着る側も、快適性と安全性、耐久性の優先順位に悩むところだ。
デイトナはタイプの異なる夏用ウエアを投入しているが、『クイックドライジャケット』と『クイックドライパーカー』は吸湿・速乾・接触冷感の機能を併せ持つクールドライ生地と通気性が高くて軽量なメッシュ生地を組み合わせ、CEレベル1のプロテクターを胸、肩、肘、背中に標準装備して快適性と安全性をバランスさせた仕様。「サラッと着られて、しっかり守る」というダイレクトなキャッチコピーに誇張はない。
メッシュ生地の比率が多いことに加え、プロテクター類に普段はソフトで衝撃を受けると瞬時に硬度を増す素材を採用していることで着心地は快適。ライディング中の体の動きを妨げず、脱ぎ着もスムースに行える。半袖Tシャツとの組み合わせでも肌に張り付く感触がない。お勧めは冷感タイプの長袖Tシャツとの組み合わせ。どんなに汗をかいても袖も胴まわりもスルスルと滑り、ストレスフリーだ。
袖から胴体までの全面をメッシュ生地とした製品と比べると絶対的な通気性能は落ちるが、実際の走行中はさほど差を感じない。また、メッシュ生地は洗濯を繰り返すと徐々に毛羽立ってくるので、長く着たいなら、この製品のような部分メッシュ仕様がベターだと思う。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
暑い時期の快適性と転倒時の保護性能を両立しつつ、2万円を大きく下回った価格が嬉しい。ジャケットはカラーがブラックとグレーだけなのが残念。夏用ジャケットだけに、ブルーやレッド、オレンジといった、もっと派手めの色も欲しいところ。
文:太田安治/写真:赤松 孝、南 孝幸/モデル:平嶋夏海