以下、写真・動画・文:関野 温
▶▶▶click!4K動画で観る、屋久島の道と景色(撮影:関野 温)
皆さんこんにちは、フォトグラファーの関野です。今回は一度は行ってみたい島だと思います、鹿児島県の屋久島を紹介します。屋久島は日本で初めて世界自然遺産として登録された地で、島とは思えない自然深さが魅力の島です。この前編では、屋久島をぐるりと回る周回道路やその周辺を紹介します。
屋久島をバイクで走るなら、レンタルバイクか、鹿児島からフェリーに乗せる方法があります。多分、ほとんどの人にはレンタルバイクの方がおすすめかもしれないですが、僕は自分のバイクをフェリーに載せました。
鹿児島から屋久島へのフェリーは2つの会社があって、僕が利用したフェリーは鹿商海運のフェリー“はいびすかす”です。貨物船を改造した船で設備は最小限ですが、運賃が安いです。
ただこのフェリーは一度、隣の種子島へ寄って、そこで一夜を過ごして早朝に屋久島に到着するという不思議な便です。もし早く行きたいなら、もう1つの折田汽船のフェリー屋久島2にした方が良いです。
さて屋久島のメインの港である宮之浦港に到着しました。
ちなみに屋久島はメジャーなコンビニとかはなく(ローカルな物はあります)、買い物やガソリンとかは、宮之浦港近辺や空港近くのドラッグストアで済ませた方が良いと思います。
これから屋久島を1周します。今回は時計回りに行きました。
屋久島の外周路は1周約105㎞。全体の8割以上は片側1車線の幹線道路なのですごく走りやすいです。
ただ幹線道路なので、海は期待するほどは見えないかなという印象です。気候は本土と亜熱帯との半々という感じで、茶畑があると思えば、南部にガジュマルの木があるという感じです。
本土と沖縄との境がこの辺なのかなという雰囲気があります。
さて、一気に島の南側に行き、屋久島で有名な千尋(せんぴろ)の滝に向かいます。ここに向かうには周回道路から離れるのですが、途中にある道からもダイナミックな滝が見えます。
ここは竜神の滝という所の近くにある滝です。島なのに自然が深い。これが屋久島なんですよね。
そして滝までのワインディングを行きます。
千尋の滝に到着しました。
千尋の滝は人が千人、手を広げたくらいの大きさということから名付けられました。ちなみに昔は人が手を広げた長さは「一尋」と呼んでいました。
落差は約60mの滝です。駐車場から歩いて展望所まではすぐなので、比較的手軽に見ることができます。また、より近くで滝を見ることができる場所に行く遊歩道もあるので、より自然を感じたい方は行ってみてはいかがでしょうか。
▶▶▶click!4K動画で観る、屋久島の道と景色(撮影:関野 温)
この辺はモッチョム岳という花崗岩の特徴的な形の山が見えます。周回道路からでも、島とは思えない険しい岩山が見えます。
さて、再び屋久島の周回道路に戻ります。
屋久島を時計で例えて8時くらいの所に中間という集落があり、この辺り南の島らしい白浜があります。
ここではガジュマルの木に子供が遊ぶよう、ブランコが括り付けてあり、いかにも南の島らしさが見られます。
さらに周回道路を進むと大川(おおこ)の滝があります。
ここは「日本の滝100選」にも選ばれていて、落差88mから流れる落ちる姿はダイナミックな風景です。
梅雨の時期だとさらに水量が増え、豪快な姿が楽しめます。
▶▶▶click!4K動画で観る、屋久島の道と景色(撮影:関野 温)
さて、ここから周回道路は西部林道へとなります。
時計で例えると9時くらいの位置で、ほぼ西側にあります。西部林道は約20kmくらい人家のない道となります。そのうちの約15kmは世界自然遺産地域に含まれ、手つかずの森が続きます。
林道とありますが、舗装路なので安心してください。でも1.5車線の狭い道となります。
ここは野生動物が多く、ヤクシカやヤクザルなどを頻繁に目にするようになります。
僕が見たのはヤクシカですが、あまり人間を怖がらないようで、もくもくと落ち葉を食べていました。
この辺りの植物も、亜熱帯が混ざった感じで山深さを感じます。周回道路の中では、一番屋久島の自然を感じるエリアだと思います。
やがて海岸に出ると、となりの口永良部(くちのえらぶ)島が見えます。
ここから海岸線を走り、屋久島1周が終了する感じです。
僕が行った時期は冬だったのですが、それでも比較的暖かったです。
もし、バイクを持ち込みか、スクーターでも良いのでレンタルするなら、ぜひ島一周を目指してみてはいかがでしょうか?
後編は屋久島の山間部や屋久杉を見て回ります。
旅って本当に良いですよね。
写真・動画・文:関野 温
▶▶▶click!屋久島の旅の模様は動画でもご覧いただけます(撮影:関野 温)
関野 温(せきの あつし)|プロフィール
バイク雑誌などで写真を撮る傍ら、ライフワークとして旅の風景写真を追いかけるフォトグラファー。ごく普通の軽自動車ホンダライフにモンキーバハを積み込んで、日本各地をさまよい続ける。モツと牛すじが大好き。