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2018年当時の新車価格は約163万円だったけど……
ホンダが新世代CBシリーズのフラッグシップモデルとして2018年に打ち出したCB1000Rは、ネオレトロなスタイルとスーパースポーツ顔負けの動力性能が魅力の1台でした。
なによりホンダにとって「CB」っていうのは看板ブランドみたいなもの。言ってしまえば日本のスポーツバイクのベンチマークみたいなものでもあります。
そのシリーズの最新リッタースポーツがCB1000Rなんですけど、2018年の発売当時はなんだか『謎だな』と感じるバイクでもありました。
だって公式ムービーがテーマとして掲げるのは「NEO SPORTS CAFE」ですよ? 街乗りがメインっぽい雰囲気。これは要するにカフェレーサーを意識してるってことだったのでしょうか?
しかしですね……
エンジンはこちら、CBR1000RR(SC57型)のパワーユニットをストリート向けにアレンジしたものを搭載。最高出力145馬力を10500回転で発生します。
145馬力って……街乗りカフェレーサーって言うには、ちょっとパワーありすぎでしょ!? でも、このエンジン、見た目のデザインは大好きだけど!
当時はそんなことを考えつつ、実車と対面した記憶があります。
そして、ちょいと動かしてみた第一印象。
うわ、軽っ!?
動きが軽いです。車両重量は212kgとなってますが……もっと動きは軽く感じます。200kg以下のバイクみたい。本当に、びっくりするくらい軽い!
考えてもわからない時は、とりあえず走る!
カフェなのか? スポーツなのか? そして、どのあたりがネオなのか?
考えてもわからないので、まずは「スポーツ」を感じてみようと峠に持ってきてみました。
それにしても、2018年登場のバイクとか思えないほどに、今日2024年に見てもスタイルが美しいです。デザインに先進性があったんですね。
MAX145馬力を恐れないための……
ハイパワーなバイクなので最初は恐る恐る……パワーモードが「SPORT」「STANDARD」「RAIN」の3つから選べますが、145馬力なのでビビりつつ「RAIN」に。雨じゃないけど「RAIN」です(笑)
「RAIN」は1速から3速で出力制御が入り、トラクションコントロールも介入度が最強。何があってもパワースライドしない!という自信をくれます。
でも結果、このビビり根性が良かったかも。
RAINモードだとレスポンスはかなり穏やか。おかげでスロットル操作に気を使わず、車体側に意識を向けることができました。
最初に動かした時の印象のまま、動きが軽い。何をしても軽い。コーナーの進入でスイッと自然にバンクするし、切り替しもラクラク。1000ccなんて思えないくらいです。
あとこれ、たぶん車体の剛性が半端じゃないと思う。スロットルオンにまったく躊躇しない安定感があります。
そしてフロントブレーキですが、これがけっこうガツンと効く! 初期制動の立ち上がりが早いというか、ブレーキの効きがダイレクトです。
でも扱いにくさは特に感じず、5分もしたら慣れました。
そしてこれ、慣れると「ブレーキングに自信が持てるブレーキ」です。
ブレーキが安心できると知り、車体の安心感もあるのでパワーモードを「STANDARD」へ。
軽い吹け上がり感はスーパースポーツ的ですが、特性はすこしCB1300シリーズに近いところもあります。なるほどコレは「CBの走り」だ! と思いました。
バイクに慣れてきて、だんだん走るのが楽しくなってきたのを今でも鮮明に覚えています。
ココがすごいよCB1000R
リヤサスペンションは、やや固めの印象。このおかげでスロットルオンの瞬間から後輪の接地感を明確に感じられます。
もちろんバンク中にギャップを踏んでも安定感が崩れません。なかなか良いです。けっこうこのセッティングは気に入りました!
ちなみにシートも固めの座り心地。スポーティな走りの際のトラクションの感じやすさを優先しているように思いました。
峠ではいい仕事をしてくれます。
そしてコレがクイックシフターでのシフトダウンが最高です。スロットルオフからほとんどショック無しでシフトダウンが決まります。
もはや間違いなく、私よりCBのほうがシフトダウンが上手い……ここまでくるともう敵いません。オートシフターにおまかせのほうが上手く走れます。
しかし、先述のとおりここまではすべてライディングモードを「STANDARD」で走っていての感想です。
また、CB1000Rはすべての実力を見せていません。
そろそろ身体もあったまってきた頃合い……それではいざ『SPORT』モードへ!
(スポーツ編へ続きます)
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