2024年9月20日から22日にかけて、イタリアのエミリア・ロマーニャ州にあるミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリでMotoGP第14戦エミリア・ロマーニャGPが開催された。同サーキットで行われた前戦サンマリノGPではランキングトップのダビド・アロンソ(CFMOTO Valresa Aspar Team)が表彰台を逃し、ライバルとのポイント差が詰まる結果に。チャンピオンを目指すアロンソが前戦のリベンジを狙う。

アロンソが雪辱を晴らし8勝目!古里は無念の13位

毎戦チャンピオン争いを繰り広げるライダーに注目が集まる中、土曜日に行われた予選で誰よりも輝いたのが古里太陽(Honda Team Asia)だった。

鈴木竜生(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)と山中琉聖(MT Helmets - MSI)が直接Q2進出を果たす中、Q1からの出走となった古里。

しかし、古里はQ1から速さを見せ、Q2進出を果たす。予選Q2ではアロンソが暫定トップタイムを叩き出す中、古里も僅差で3番手につける。

そしてラストアタックでは古里が1分40秒394をマークし暫定トップに浮上。アロンソは最後のアタックで転倒を喫し古里には及ばず2位に終わるなど、ライバル勢が古里のタイムを更新できずチェッカーフラッグが振られた。

この瞬間、古里の初ポールポジションが確定。1番前から優勝を目指すことになった。2位にアロンソ、3位には前戦劇的な初優勝を挙げたアンヘル・ピケラス(Leopard Racing)が入っている。

決勝日は雲が多いものの晴れ。気温19度、路面温度20度のドライコンディションの中、20周の決勝レースがスタート。

画像: 古里はホールショットを決めるもアロンソがすぐさま反応しトップを奪い取る。

古里はホールショットを決めるもアロンソがすぐさま反応しトップを奪い取る。

古里は順調なスタートを切り、トップでターン1をクリア。先頭でレースを引っ張るも、オープニングラップでアロンソが古里をかわしトップに躍り出る。

トップ集団はアロンソと古里の他に、ピケラス、コリン・ベイヤー(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)、ダニエル・オルガド(Red Bull GASGAS Tech3)といったランキング上位勢で形成された。

オルガドが積極的な走りを見せる中、古里は5番手へ後退。毎ラップ順位が変わる展開となるも、アロンソが10周目にトップに立つと、徐々に隊列は縦長に変化していく。

そして10周目以降、優勝争いはアロンソ、オルガド、ピケラス、ベイヤーの4人に絞られた。

大きな動きがないまま周回が減っていく中、残り2周のターン14でオルガドがアロンソをパスしトップに浮上。各車これに反応し、トップ集団は激しいバトルを繰り広げながらファイナルラップに入っていった。

3位に落ちたアロンソだったが、ターン7から8にかけてのストレートでスリップストリームを使い一気にトップに躍り出る。

後半セクションでさらなる攻撃に備えるため全力で逃げるアロンソだが、2位のオルガドと3位のピケラスがバトルを繰り広げたことで、後続から仕掛けられることなくそのままトップでチェッカーを受けた。

前線では自分のミスで表彰台を逃したアロンソだったが、同じサーキットでリベンジを果たし今季8勝目をマーク。2位にピケラス、オルガドは3位でチェッカーを受けたが、ラストラップにトラックリミット違反があり、1ポジションダウンのペナルティを受けた。

画像: 混戦を制しチャンピオンシップでさらにリードを広げたアロンソ。

混戦を制しチャンピオンシップでさらにリードを広げたアロンソ。

この結果、4位でチェッカーを受けたベイヤーが表彰台を獲得している。

ポールポジションからスタートした古里は接触もあり12位に後退。その後ポジションを取り戻していたが、トラックリミット違反によってロングラップペナルティが科されてしまった。

このペナルティが響き、最終的に13位でフィニッシュしている。鈴木は11位、山中が15位でフィニッシュし、日本人ライダー全員が入賞を果たしている。

次戦は9月27日から29日にかけて行われる第15戦インドネシアGP。ランキングトップのアロンソと2位オルガドの差は82ポイントに拡大しているが、第16戦日本GP終了時点でアロンソが2位以下に100ポイント以上差をつければその時点でシリーズチャンピオンが決定する。

次戦のインドネシア、そして続く日本GPがアロンソにとって重要なレースとなる。

2024 Moto3 第14戦エミリア・ロマーニャGP 決勝結果

画像: 2年目とルーキーが揃ったフレッシュな表彰台。

2年目とルーキーが揃ったフレッシュな表彰台。

画像: resources.motogp.com
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レポート:河村大志

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